この地球以外に「生命の星」は存在するのか

夫婦が研究で導き出した「生命の星の条件」

遅々として進まない作業に、苛立ったこともあったかもしれません。しかし、基本的には、本書の執筆を夫は心から楽しんでいたようでした。

それは、結局のところ本書のテーマが、「私たちはどこから来たのか?」という誰もが抱く普遍的な問いにつながるからであり、それは夫にとってずっと考えてきた切実なテーマであるからだと思います。

次は専門的な地球惑星システム科学の教科書を書きたいというのが彼の夢です。ばらばらに複雑化している地球惑星科学の基礎を「生命のいる星の条件」を考えるために自分の手でしっかりまとめたいと願っているのです。それは、「もしも」をいろいろ想定する上で欠かせない足腰を鍛える基礎です。

研究のきっかけとなった一冊

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夫が現在の生命の星の条件を探る研究を仕事にするようになったきっかけは、幼稚園の時に出会った一冊の本に遡ります。それは、『せいめいのれきし』(バージニア・リー・バートン/文と絵、石井桃子/訳)という本でした。

日本では1964年に最初に翻訳出版され、現在も版を重ねているその本は、地球が始まってから今日までの歴史を、全部で5幕、34場の舞台で見せていくという趣向のものです。それは「私たちはどこから来たのか?」を子どもたちに考えさせる本でもありました。

「わたしたちの銀河系」から始まり、「わたしたちの太陽とその惑星」「わたしたちの地球と月」「カンブリア紀の海にうまれたいきもの」と続き、幕はついに現在まで到達したあと、さらにこう開くのです。

さあ、このあとは、あなたがたのおはなしです。その主人公は、あなたがたです

 

この本を読んでくれた方々が、科学者 阿部豊と一緒に、「地球以外にも生命の星はある」という「信念」を「科学」に変える探究を応援して参加してくださるなら、こんなにうれしいことはありません。

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