「"嫌われた"24時間テレビ」結局成功した深いワケ 激しく叩かれた割に視聴率も募金額も好調だった
今年のやす子さんについても、さまざまな批判が出ていたが、いざふたを開けてみると、多額の寄付金が集まる結果となった。
どうしてこのような結果となったのだろうか? 以下の点が考えられる。
まず、やす子さんは好感度が高く、批判されにくいキャラクターであることが大きい。直近のフワちゃんの暴言問題でも大人の対応を取り、さらに好感度を上げる結果となっている。SNS上の声を見ても、番組や企画に対して批判している人の多くは、やす子さんに対しては応援や賞賛をしている。
今回のマラソンの主旨は納得感があった
重要なのが、2である。「全国の児童養護施設に募金マラソン!」の名前が示す通り、本企画は、寄付金全額が全国600カ所以上の児童養護施設のために使われる。
やす子さんは母子家庭に育ち、高校生の頃に児童養護施設で暮らしていたという。また、高校卒業後に自衛隊に入隊していたが、それも経済的事情があったためだという。
【2024年9月2日18時05分追記】初出時、児童養護施設の数に誤りがありました。お詫びして修正致します。
「24時間テレビ」への批判の中に、募金の目的と用途に関するものがある。児童養護施設で育ち、その後、成功を収めたやす子さんが、児童養護施設で暮らす子どもたちのために活動を行うというのは、企画の主旨も明確であるし、共感も呼びやすい。
マラソンという企画についても、最適の企画であるかどうかはさておき、やす子さんが元自衛隊員で体力があるという点から、違和感は払拭することができる。
1992年からチャリティーマラソンが続いているのは、視聴率が取れ、かつ視聴者の関心も長時間引き留めることができるからだ。「代替案を出せ」と言われても、有効な企画はなかなか思いつかないだろう。批判を浴びても、維持できる限りは維持せざるを得ないというのが現実問題だと思う。
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