高校2年間で300万円「伊藤蘭」に貢いだ彼の半生 進学も、就職も動かされ…63歳の今も熱烈応援!
コンサートがあれば学校をさぼり、ランを応援するために勉強放棄して呑み屋の排気ダクトを磨いていた石黒さん。周囲はどう見ていたのでしょう。
「学校の先生からは『これ以上学校を休むと出席日数が足りなくて卒業できないぞ』と注意されました。追っかけ当初の頃、夏休みに遠方の公演から深夜に帰ってきたとき、親父から『こんな時間まで何やってるんだ!』と殴られた日もありましたね。そのうち、あまりの本気ぶりに放任となりましたが(笑)」
カッターナイフで腕に…
実は石黒さん、追っかけ始めた高校1年生の夏休み、なんと腕に「RAN」と彫っているのです。
「カッターナイフで彫りました。左腕にキャンディーズ、右腕にRANと。自分に対する血判状的な覚悟の表明だったんですね。とにかく『やるしかないんだ』って。だからコンサートを追いかけていたのも、自分では遊び、娯楽、楽しみという感覚はではなかったですね。業というか宿命というかそんな感じは、それから47年経った今も同じです」
RANと彫った痕は今でもうっすら読み取れ、40代まではかなりはっきり見えていたので、「電車で吊り革握っていると横に立った人にギョッとされました」といいます。
今回の取材で、高校3年生までにキャンディーズにつぎ込んだお金を考えてみていただいたところ、コンサートにおける諸費用、レコード・雑誌の購入費など合わせて300万円にはいっていたはずと言います。周囲には話していなかったものの、もし話せば「ギョッとされた」ことでしょう。
なんとも真っ直ぐな石黒さんですが、ランに捧げる人生は、ここからが本番なのでした。(後編に続きます)
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