東京モーターショーに懸ける「盟主」トヨタの思い
12月3日から東京ビッグサイトで一般公開される「東京モーターショー2011」に、トヨタ自動車は並々ならぬ力を入れて臨んでいる。豊田章男社長は来年、日本自動車工業会(自工会)会長の座を、日産自動車の志賀俊之COO(最高執行責任者)から引き継ぐ予定。名実ともに日本の自動車の「顔」となることを意識したためか、展示内容も「自動車」に関するトヨタの世界観を提示するような包括的な内容となった。
久々の投入となるスポーツカーから、「ヒトとクルマと社会がつながる」未来像を具現化したコンセプトカーまで盛りだくさん。そこに横串を通すのが、クルマを所有し、運転する楽しみを訴える「Fun to drive,again」というキャッチフレーズだ。
世界初出展となるのは、富士重工業と共同開発した小型FR(フロントドライブ・リアアクセル=後輪駆動)スポーツカー「86」(2012年春発売予定)、セダンタイプの次世代燃料電池車コンセプトカーである「FCV-R」、超小型電気自動車コンセプトカーの「FT-EV3」、新開発の小型ハイブリッド車である「AQUA(12月下旬発売予定。海外では「プリウスC」として販売)」など。また、トヨタが次世代環境車の本命と位置づけるプラグインハイブリッド車の市販モデル第一号、「プリウス プラグインハイブリッド」(12年初発売予定)も出展された。
11月30日のプレスブリーフィングで豊田社長は「若い人を中心に『クルマに興味がない』とか『もっとほかに楽しいものがある』とかいわれるが、自動車メーカーとしては、正直悔しい」とコメント。「Fun to drive」の訴求に向けての熱意を強調した。
「Fun to drive,again」を掲げたトヨタの企業広告では、ドラえもんがキャラクターとして使われている。
豊田社長は東日本大震災とタイの大洪水に言及し、「モノづくりを通じて地域の人達とともに未来を創造する」と宣言。「ドラえもんはすばらしい未来の道具で仲間のピンチを救ってくれるが、本当のドラえもんはものづくりの現場にいる」として、トヨタの人材や技術への自信をあらためてアピール。日本の自動車業界の盟主としての自負をのぞかせた。
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