三菱「アウトランダー」は別物に進化を遂げた

大幅改良で何が変わったのか

大幅な改良を経て発売された三菱自動車のアウトランダー

最近、初期モデルを買った人が気を悪くしてしまうのではないかと思うほど、マイナーチェンジ(一部改良)で、随所が改善される車種が目立っている。三菱自動車が7月上旬に大幅な改良を経て発売したSUV(スポーツ多目的車)「アウトランダー」シリーズも顕著な例のひとつだ。

現行アウトランダーは2005~2012年まで販売されていた初代に続く2代目。2012年10月にフルモデルチェンジ(全面改良)で登場し、2013年1月にプラグインハイブリッド仕様の「アウトランダーPHEV」が追加投入された。プラグインハイブリッド車とは、家庭用電源コンセントなど外部からプラグを介して直接バッテリーを充電できるようにしたハイブリッド車のことで、EV(電気自動車)とHV(ハイブリッド車)のいいトコどりをしたエコカーである。

プラグインハイブリッド車といっても、トヨタ自動車の「プリウスPHV」とは、ちょっとタイプが違う。プリウスPHVはHVのバッテリー性能を大幅に高めて、外部電源から充電できるようにしている。対してアウトランダーPHEVは、EVをベースにHVを組み合わせたようなタイプだ。

従来のアウトランダーの価格は332.4万~429.7万円に対し、大幅改良後は装備を充実させたことなどから、改良後は359.6万~459万円に値上がりした。アウトランダーPHEVについては、2015年度中の国内販売目標が月1000台。年間では1万2000台の計算となり、昨年度の8600台から4割増の拡大ペースを見込んでいる。

デザインに魅力を感じなかった2代目初期モデル

2代目アウトランダーの初期モデルは、決して出来が悪かったわけではない。特にPHEVが実現した新感覚の走りの世界は、自動車メディアの多くが絶賛した。不満があったのはスタイリング。「どうしてこうなってしまったんだろう?」と思わなくもなかった。

当初、開発担当者は、「このクラスのSUVには広さや高級感が求められるので、それを想起させるデザインにした」と話していた。確かに初代よりも2代目は広さを想起させるし、車格も上がったようには見えた。ただ、2代目の初期モデルはデザイン自体に魅力が感じられなかったし、何よりも三菱車らしさがあまり感じられなかった。

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