895円安の日経平均、今後のポイントは何か

世界同時株安はいつになったら止まる?

もし当局が利上げを強行すれば、これまで金融緩和によって支えられてきた相場がそれこそ完全に崩壊し、負のスパイラルに陥ることになる。前回のコラムでも指摘したが、もし利上げ強行の場合は、1937年の再来も視野に入れざるを得なくなろう。

一方、世界最大の上場投資信託(ETF)であるSPDRゴールドトラストの金保有高は、前週末時点で前日比3.58トン増の675.44トンと、増加に転じている。世界の投資家はリスク回避姿勢を強めており、金への資金シフトも徐々に進めているもようだ。今の金価格の堅調さは、現在の株式市場にはネガティブ材料であることも理解しておく必要がある。

8月末時点で12カ月移動平均線を維持できるか

今回のような急落場面では、短期的な株価動向に目が向きがちである。騰落レシオや空売り比率、さらに主要な移動平均線からの「かい離率」など、投資家が使う指標からみれば、テクニカル面での割安感・売られすぎ感は際立っており、すぐにでも買いたくなるのが投資家心理だ。

しかし、こうしたときこそ、長期的な視点で今後の株価動向を見極める必要がある。米国の利上げの見送りがネガティブ材料となり、リスク回避姿勢からドル売り・円買いが進むことで、日本株が圧迫されるリスクや、企業業績見通しの下方修正には要注意である。

注目しておきたい指標は、日経平均株価の月足の12カ月平均である。24日の大引けでは、日経平均株価の12カ月平均は約1万8560円。24日の日経平均の終値1万8540円はこの価格を下回ってしまった形だ。

もし8月末時点でもこの12カ月移動平均を割り込んだ場合には、長期的な株価調整局面の継続を念頭に入れざるを得ない。過去にこの水準を割り込んだ場合には、基調の転換に最低でも1年、長い場合では1年半から2年程度を要している。

ちなみに、ダウ平均株価やナスダック総合株価指数、上海総合株価指数は12カ月移動平均線をすでに下回り、中期的な株価下落のサインが点灯している。もちろん、今後の政策当局の動きによっても、相場は大きく局面が変わる可能性もある。だが現段階では、無理をせず、下げ渋りから底練りの動きが見られるまで、買いは見送ることを勧めたい。

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