年上の部下と人事面談「マイナス評価」伝えるコツ 感情を害さず良い関係を築くのも管理職の仕事

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したがって、ことビジネスの場面においては「年齢の差=知識・経験の差」であるとは言えないことも多々ある(もっとも日常生活においてもそうだが、これはここでは割愛する)。

このギャップ、つまり本来無条件に敬う対象であり、知識・経験がよりあるハズの年長者が部下としている、という状況が困惑を生じさせる。

ではどうするか。

役割が異なる上司と部下

上司と部下というのはそもそも「役割が異なっている」という当たり前だけどあまり認識されていない事実を念頭に、相手の知識・経験に対するリスペクトを忘れずにそして尊重する、というのが1つの正解だろうと思う。

つまり、大きな方向性を見出したり意思決定をする役割の自分(上司)と、実行部隊の部下という関係に関する共通認識を日々醸成することによって、まずは経験の「時間的な長さ」のみによる競争関係や居心地の悪さを解消しておく。

つまり非生産的な感情や対立関係は日々解消しておく、ということだ。

その上で例えば

「●●さんの経験上、今回のプロジェクトの成果は何点だと思いますか? そしてそれは何故ですか?」
「●●さんの経験上、今回の仕事をもっとうまく回す為には何が欠けていたと思いますか」
「今回の様な失敗も多く経験されてきたかと思いますが、次回への改善に向けて『私たち』は何を学ぶべきでしょうか」

などのように、相手の経験などを尊重しつつ、相手に考えさせたり結論を相手が導き出したように誘導する、「私たち」というように寄り添う、ということが大切だ。

繰り返しだが、相手が年上の場合、相手の「実際の知識・経験量」にかかわらず、その点を尊重することなしに円滑なコミュニケーションは取れない。

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