サハリンに廃墟として残る戦前の日本製紙工場 豊富な資源を目当てに設立、現在もその姿を残す

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日本はこれだけの大きい夢を形に変えたのだが、敗戦したことで多くの人を巻き込み、インフラはすべて失うことになった。9つすべての工場は、敗戦後はソ連に接収された。

その後、ソ連が製紙工場を引き継いだが、製紙業界にはあまり投資されることもなく、発展には至らなかった。日本が残した技術も陳腐化し、廃墟になっていった。

那部亜弓『知られざる日本遺産 日本統治時代のサハリン廃墟巡礼』(八画出版部)

あまり本や新聞を読む習慣が、日本より少ないからか。実際に、ユジノサハリンスクでも、本屋は見かけなかった。

廃墟の歴史をひもといていくとこのように日本の壮大な夢が隠されていた。かつての日本が樺太に残した東洋の夢の証しだと思う。わずか40年だが、その間に日本が残した爪痕は、今もサハリンの大地に点在している

那部 亜弓 フォトグラファー

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なべ あゆみ / Ayumi Nabe

千葉県出身在住。2005年に親の死をきっかけに廃墟に目覚める。
2018年頃から現役廃墟問わず、全国の個性的ラブホテルを追求する。
カメラマンとして出張でカップルの撮影なども行なっている。
Instagram毎日更新。トークイベント、写真展、ホテルの見学会などを実施。

閉店したラブホテルから回転ベッドを自宅に移設。
絶滅危惧種である回転ベッドを保護し、現在、撮影スタジオにするべく、内装をDIYしている。『モーテル☆エロチカ 消し忘れ廃墟ラブホテル選集』『知られざる日本遺産~日本統治時代のサハリン廃墟巡礼』、近刊に『ホテル目白エンペラー』など

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