スマホ決済｢コイニー｣は､どこへ行くのか 母となった佐俣奈緒子社長に直撃

――ほかに注力している取り組みは。

サブカル好きの社員が多くDJも3～4人いるという。受付に機材があるのもコイニーならではの光景だ

年内をメドに銀聯に対応したい。銀聯カードは発行枚数が50億枚を超え、世界ナンバーワンのカードブランドになっている。日本でも2016年には1兆円を超える見込み。（コイニーが対象とする）中小小売店にとって顧客満足度を高めるうえでも大きいインパクトがあります。

また、中小事業主に向けた「コイニープロモーション」を6月末から開始しました。これは、加盟店の課題である集客支援のために、インターネットのリスティング広告を掲載するサービスです。

月間3万円と9万円のプランで開始しました。たとえば、恵比寿、カフェと検索すると、その近辺にあるカフェの広告が出る。みなさん、集客方法というとビラをまくぐらいで、インターネット上での広告出稿まで手が回っていないし、予算をとって代理店に依頼するほどでもない。私たちにしてみると、お客様が来店してカードを使ってほしいという狙いがあります。

事業展開スピードは早くなったかもしれない

――ところで、第1子を昨年夏に出産されたそうですが、社長業との両立に不安はなかったですか。

まじめに考えると無理ですよね（笑）。私は起きている間は仕事をしていたいし、もっと働きたいと思っていたくらい。でも、子どももほしいと思っていて、両立するのは気合いしかないと。深く考えても仕方がないことですから。

――復帰したのはいつですか。

昨2014年8月末に出産し、約1カ月後の会社の納会に顔を出しました。それから少しずつ慣らして本格的に戻ったのは11月くらいです。実は、年内はずっと子どもを見ていようと思っていたのですが、思ったより体調の戻りがよかったので、早めました。2015年3月までベビーシッターに見てもらっていましたが、4月からは近くの保育園に預けています。これは運がよかったとしかいいようがありません。

夫は子育てにかなりかかわっています。出産後、数カ月は夜の会食を入れないようにしていましたし、保育園の送迎なども半々で担当しています。子どもは家に帰ってご飯を食べるとすぐ寝てしまうので、夜に仕事の時間を持つことができるので助かっています。