創業者の新会社は「第2の大塚家具」なのか 株主総会に続いてビジネスでも激突へ

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新生・大塚家具をアピールに勤しむ大塚久美子社長(左)。父で創業者の勝久氏は新会社を立ち上げた

3月の株主総会で父娘の経営権をめぐる争いは一応の決着を見たものの、ここに来て大塚家具の”お家騒動”が新たな展開を見せている。

7月1日、東京都港区に資本金3000万円で「匠大塚」(たくみおおつか)なる新会社が設立されたことが明らかになった。同社の代表取締役は、大塚家具の創業者で前会長の大塚勝久氏(72)と、長男で大塚家具の取締役を務めた大塚勝之氏(46)。法人登記の設立目的には、美術工芸品や家具、カーテン、照明器具などの卸売り、小売り業務とあり、まさに”第2大塚家具”といえる。

父と息子のほかに取締役は3人。勝久氏の妻である千代子氏(68)、大塚家具で総務部長だった池田真吾氏(46)、財務部長を務めた所芳正氏(58)が名を連ねる。その顔ぶれは、3月の株主総会で、現社長で長女の大塚久美子氏(47)と勝久氏が経営権を争った際、父側についた親族や幹部だ。大塚家具によれば、幹部らはいずれも退職している。

信任が厚い2人の幹部が匠大塚の経営陣に

取締役に就いた大塚一族以外の2人は、勝久氏からの信任が特に厚い。池田前総務部長は、2月25日に行われた勝久氏の記者会見でずらりと並んだ幹部とともに登壇。勝久氏の横に座り、株主提案の理由を代表して読み上げていた。生え抜きの営業畑出身で、会長補佐をしていた時期もある。勝久氏が久美子社長を解任した直後の昨年8月、池田氏は上席執行役員に昇格。同い年で匠大塚の代表取締役である長男の勝之氏とは「大学時代の友人で仲が良い」(関係者)という。

財務部長を務めた所氏はロイター・ジャパン(現トムソン・ロイター)や日本オラクルなどを経て2009年に大塚家具に入社した。池田氏と同じく、昨年に久美子社長が解任された後に上席執行役員に昇格。財務部長として、投資家向けの広報を行うIR担当も務めていた。

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