ドンキが、中国人も地方客も惹きつけるワケ 変幻自在のビジネス戦略、イオン社長も賞賛
ディスカウント店「ドン・キホーテ」を展開するドンキホーテホールディグスの好調が止まらない。
8月17日に発表した2015年6月期の連結決算は、売上高が前期比11%増の6840億円、営業利益が同14%増の391億円、最終利益が同7%増の231億円を記録。ファミリー層の新規開拓と訪日外国人需要を追い風に消費増税後も成長を続け、26期連続増収増益を達成、最終利益も6期連続で過去最高を更新した。
主力のドン・キホーテ既存店売上高は、地方店が好調に推移したほか、都心部でもインバウンド需要効果を享受して客数、客単価とも伸び、4.6%成長した。グループ会社の長崎屋が展開するMEGAドンキ店も食品や日用雑貨を中心に好調で、ファミリー層から高い支持を集めている。
道頓堀店の免税品シェアは4割
訪日外国人(インバウンド)需要は既存店4.6%成長のうち、2.7%を占めるなど勢いがある。同社で最もインバウンド効果を受けている道頓堀店(大阪)は免税売上高構成比が実に39.6%を占めるまでに急増。混雑ぶりが目立ってきたことから、今年6月には同店からわずか300メートルの立地に新たに道頓堀御堂筋店を出店したほどだ。
さらに同月には成田空港から車で20分の場所にも出店。成田空港を利用する訪日観光客をバスで誘致し、昼は東南アジア系、夜は中国人が高級腕時計や化粧品、電化製品などを“爆買い”していくという。
免税客単価は中国人客が約2万5000円で各国別で最高だが、訪日全体の平均でも1万5000円以上に上り、その額は国内平均の約6.5倍と高い買い物がされている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら