トヨタ、天津の生産停止は3日間で済むのか 近隣の爆発事故で思わぬ余波
昨年の総販売台数は2349万台と、中国は2位の米国を大きく上回る世界最大の自動車市場だが、足元は4月から4カ月連続で自動車販売がマイナス。6月の株価急落から消費マインドが冷え込んだ影響も考えられ、日系メーカーで販売台数がもっとも多い日産自動車は、7月の販売台数が前年同月比で13.9%と、今年に入って初めて前年を割り込んだ。
そうした中、トヨタは新車投入が功を奏し、7月は約24%増、1~7月累計でも約12%増と健闘している。8月17日から3日間の生産停止の影響は約5000台。2014年の販売は前期7%増の110万台を計画しており、20日から再稼働できれば、挽回生産は十分に可能だろう。ただ、操業停止が長引くようなら、供給不足などで好調な販売に水を差すおそれもある。
新ラインの建設計画に影響?
生産だけでなく、設備投資の面でも影響を受けるかもしれない。トヨタは8月4日、泰達工場に年間生産能力10万台の新ラインを建設すると発表したばかり。590億円を投じて最新の伸縮自在ラインを導入し、2018年の半ばから新型車の生産を開始する計画だ。2017年末には生産規模の小さい西青工場の生産を打ち切り、主力の泰達工場に集約して競争力を強化する方針だった。
だが、泰達工場は今回の爆発事故から数キロしか離れていない。報道では事故現場で危険な化学物質による汚染が指摘されているだけに、生産停止の長期化を回避できたとしても、一件落着と言い切れない状況だ。
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