地方は「好き嫌い」で物事を決めすぎる 「ゴマすりコンサルタント」採用も致命傷に

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最近は、地方活性化をするといった場合、外部の専門家の協力が当たり前になってきました。しかし、これも曲者です。地域外から関わる人材の選出についても情緒性をもとに行われることが少なくありません。「あいつはウチの地域によく来て、地元の参加者からも評判が良いし、話がわかるやつだ」といったようなことで、人選が決められます。

情緒だけの「ゴマすりコンサルタント」を雇うな

「ゴマすりコンサルタント」たちは、このような地域の情緒性を手球にとって地域に関与していきます。

例えば「この町は全国で一番綺麗な◯◯がある、この町は世界でも有数の◯◯がある」といった「綺麗なストーリー」を並べて改革にかかわる参加者をモチベートします。このような「大した根拠はない、だがあながち嘘とも言えない」情緒的な内容は、地域の意思決定に関与する代表者たちにも好まれることを、彼らはよくわかっています。

地元の情緒的な意思決定に逆手に取り入る外部コンサルは、空気を読みまくって、配慮に配慮を重ねていくわけですが、当然ながらこうした人たちにまかせると、事業の成果は出ません。なぜでしょうか。事業の成果を出すことではなく、プロセスで皆に気に入られることのほうが、その人のビジネスとしては合理的だからです。

そもそも衰退地域の課題は、他の地域との競争であったりします。地域内で情緒的に支持されたところで、どうにもならないのです。しかしながら、これまた厳しい話を言えば外されるということで、できるだけ情緒的な内容を示して、ゴマすりをしたほうが得策という話になります。

結果、成果の出ない「都合のいい人」に地域の貴重な予算を任せてしまい、その地域はますます衰退していきます。

このように、情緒的な意思決定が基本になっていると、トンデモ計画の立案→論理的反証(チェック)なし→外部からも情緒性に沿うような人間が集まる→計画はどんどん進行、誰も個人では止められなくなるというプロセスが進行します。

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