「灘→東大」3兄弟の子育てに学ぶ5つのコツ

生活動線を変え、母は受験勉強の秘書になる

中学受験だけでなく、大学受験のための勉強でも、社会や理科、国語などで、母親が音読して勉強を助けています。普通は子供も嫌がる方法ですが、佐藤家の子供たちは高校3年生になっても大いにこれを活用しました。当然のことですが母親の音読ですから、例えば国語の文章で我が子が知らない世界の内容が出てくれば、母親が解説を入れて、理解の促進につなげます。

辞書を引かせる時間ももったいなくて、母親が引いて、子供に見せる徹底ぶりです。各論では賛否がある手法も散見されますが、子供がより多く勉強し、より多く活字に慣れさせるためのサポートという意味では頭の下がる思いです。

子供にお手伝いをさせる是非

育児において、子供に家事の手伝いはさせるべきでしょうか。私は注意力散漫な息子たちのために、遠足の支度などは私がしていました。お手伝いなども、させたことがありません。そんな時間のかかることに、私が付き合う気がなかったという理由からですが、子供の生活能力を伸ばしてやらなかったという悔いが、いつもありました。

ところが佐藤さんはこの問題にも、「小さい頃から家事手伝いをしたからといって家事が好きになるわけでも上手になるわけでもない。そんな時間があるなら、今しかできない勉強をさせたり遊ばせるほうが、ずっといい」と、4人の子供たちが学校へ行く支度も、全部毎朝、母親がしたそうです。

「お手伝いをする子に育てる」という言葉がありますが、そんな子に育てたいとは思わなかったと、彼女の育児目標は一貫してブレません。ブレがないどころか、「とことん面倒みて、育児を楽しみたい」という言葉にウソがなく、「とことん」もここまで徹底するとやっかみを入れる余地がなく、拍手喝さいです。

ただし私の育児体験を振り返ると、子供にお手伝いをさせるのは別の教育効果があるように思います。4人の子供を振り返った時、早く留学して自立して生きざるをえなかった子供は何をするにも自立心があるのに対し、大学に行っても頻繁に私が面倒を見た子供は過保護がたたり、成人してからも家事の一切をできません。子供に家事をさせるかどうかは子供のタイプによっては、家事ができるかどうか以上に自立心の発達が遅れるように思います。

佐藤さんは子供の受験勉強に伴う“雑用”をすべて引き受け、「受験勉強の優秀な秘書」とでも言うべき働きをされています。子供の家庭でのスケジュール管理を徹底されました。勉強→食事(この時に、暗記勉強の手伝い)→勉強→入浴などですが、子供さんたちも当然のように、否むしろ楽しんで、それに従っておられます。

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