自民党の「報道圧力」をテレビは、どう伝えたか キャスターらが番組内で語った言葉
6月28日
サンデーモーニング(TBSテレビ)
萱野稔人(津田塾大学国際関係学科教授)「日本を貶める記事を書くようなマスコミを懲らしめろと言っていますが、誰が実際に日本を貶めているのかという問題ですよね。こういう議員が政権与党にいること自体、日本を貶めていると私は思う。(略)安保法制ではリスクということが議論されていますけど、こういう議員が政権与党にいて国民の生死を左右する判断をするかもしれないということが一番の今のリスクだと思う」
岸井成格「これはもう政治の劣化の極みですよね。(略)報道の規制というよりも言論弾圧の発想そのものでしょう。(略)これが首相の側近グループなんですよね。それだけ問題は深刻ですから、青年局長の更迭で済ませて幕引きということは絶対に許されないですね」
寺島実郎「悩ましいのは、あそこで発言している人たちは、実は自分の心の中では国益と愛国心に立って発言していると思っている。そのためには言論弾圧ぐらいしてもかまわないぐらいの発想なんだろうと思う」
自民党の傲慢さを見せてしまった
6月29日
ひるおび!(TBSテレビ)
八代英輝(国際弁護士)「国民が自民党の何に失望し、何を一番嫌悪しているかというと、傲慢さだと思う。そこを見せてしまった。(略)しかも国民の権利の中で最も大切とされている表現の自由をサポートする報道の自由に対する規制ですから、その発言に対する嫌悪感たるや、すさまじいものがあると思います」
報道ステーション(テレビ朝日)
木村草太(首都大学東京准教授)「国民全体のためにあるべき制度を自分たちの都合で利用しようとしている、この流れの中にある事件(略)。これまでも人事権を使って内閣法制局の憲法解釈に介入しようとしたり、与党に有利なタイミングだからと(略)解散総選挙をしてみたり、あるいは自分たちが呼んだ専門家が集団的自衛権を違憲(という立場)だと知った瞬間に人選ミスだとか、あいつは安全保障の素人だとか言ってみたりするわけで、これは官僚、選挙、専門家といった国民全体のためにあるべき制度を自分たちの道具であるかのように使おうとする態度だと思う。(略)しかしメディアや経済界は(略)与党のためにあるものではなく国民全体のために活動している(略)」
みんなのニュース(フジテレビ)
ロバート・キャンベル(東京大学大学院教授)「一番怖いのが日本のメディアが萎縮したり、自粛をして本当は伝えるべきことを伝えられなくなるような空気が作られていくことだと思う。(略)この程度の政治家たちが国政を担っているのかと、これはちょっとコトだなと(略)」
7月5日
サンデー・ジャポン(TBSテレビ)
太田光「これは、自民党が何か言えば広告主が思いどおりになるんじゃないかと言われたスポンサーとか広告主が何も反論しないのはどういうことだって言ったら、俺は誰かに懲らしめられるんでしょうか?」
デーブ・スペクター「いや個人じゃないでしょ。みんな、だいたいそういうふうに思っている。そうですよ。本音が出ただけですよ。(略)ああいう空気を作った政権だって、みんなカルト信者みたいになっていて。勉強会じゃなくて、不勉強会ですよ」
テリー伊藤「ここで僕は喋っているでしょ。大西議員を批判していますよ。これが実はガス抜きにもなっている。(略)本当にマスコミがね、自民党の顔色を窺っていないかというと、実はわからない。(略)テレビとかラジオとか、こんなことに屈せず堂々とこれからやってほしいと思います。大西議員の言ったことはナチスと変わらないんですよ。(自分の)嫌なものは全部つぶしていく」
ワイドナショー(フジテレビ)
古市憲寿(社会学者)「自民党って今、安保法制もあってすごい嫌われている時期なんです。本当は好感度上げなきゃいけない時期にこういうことやっちゃうと間抜けだなあと(略)。本気でそう思っていることは百歩譲ってわかるとしても、それをこうやってメディアで漏れる形で言ってしまうのは本当、軽薄だなあと」
鳥越俊太郎「(略)権力を持っている政党の議員の表現の自由と、それから国民の表現の自由は違うんですよ。(略)我々は名誉を毀損したり人を貶めたりすることがない限り、なんでも言えるわけじゃないですか。だけど、政治家というのは権力を握っているわけで。(略)言っちゃいけないことはあるわけです」
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