自民党の「報道圧力」をテレビは、どう伝えたか キャスターらが番組内で語った言葉

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6月26日

ニュースウォッチ9(NHK)

河野憲治「報道の自由、表現の自由は言うまでもなく、民主主義の根幹です。自民党の若手議員の発言や、とりわけ作家の百田尚樹氏による沖縄の2つの新聞はつぶさなければならないという発言は、報道機関に所属する者として決して認められない、と言わざるをえません」

情報ライブ ミヤネ屋(読売テレビ)

宮根誠司「これは自民党の会合ですが、いくらなんでも暴論ですね」

青木理(ジャーナリスト)「もう暴論以前の話ですね。こういう人を呼んで、こういう会合に出席して意気投合しちゃっているというところにある意味、今の自民党の本質……。百田さんを個人非難するつもりはないですが、安倍さんと非常に親しい関係にあったわけですから、じゃあ、安倍さんはどうなんですか? 本当のところでどう思っているんですかという話になりかねないですよね」

news every.(日本テレビ)

野村修也(中央大学法科大学院教授)「自民党という政権のお膝元でこのような発言が出るということは、政権による『〝報道の自由〟の抑圧』を煽る危険性があるので、かなり不適切だと言わなければならない」

NEWS ZERO(日本テレビ)

村尾信尚「メディアはけしからんという政治家。メディアの是非は視聴者や読者が決めます。そして、こうした発言をする政治家の是非は、選挙で有権者が決めます」

スーパーJチャンネル(テレビ朝日)

萩谷順(法政大学教授)「冗談でもちょっと度が過ぎている。こういう言葉がある。『私はあなたの意見には反対だ。だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけても守る』。民主主義、自由主義、とりわけ『言論の自由』の原則を端的に表した言葉。まさにこれと逆行する発言がいっぱい出た。その人たちが〝自由〟〝民主〟党の党員、議員たちだという冗談みたいな話」

安倍さんへの忠誠心を競っている?

Nスタ(TBSテレビ)

竹内明「どうも議員たちは過激な発言をすることによって安倍さんへの忠誠心を競っているようにも見える。しかし民主主義とか憲法の基本精神を理解していないことを露呈しているわけで、憲法改正の議論にはマイナスにしかならない」

佐古忠明「なんか議員たち、これが本音なのかと思わざるをえないことがある。百田氏の発言を引き出したのは(略)『沖縄の世論を正しい方向に持っていくのはどうすればいいのか?』と。これ『慰霊の日』の直後の発言ですからね。こういった政治の姿がかつてどういう方向にこの国を持っていったのか。70年前の歴史を思ってしまいますね」

NEWS23(TBSテレビ)

膳場貴子「(略)権力による報道規制に他ならないと思います。メディアで働く者として、これ、たとえ非公開の場とはいえ、とても看過できないと思ったんですが」

藤原帰一(東京大学大学院教授)「こういう人も国会議員をしているんだという驚きがありますね。スポンサーにならないとか広告料収入が一番こたえるんだとか。こういう考え方は議論によって議論に対抗するという考え方とまったく違うでしょう。その議論が出ないように抑え込んじゃう。これが規制じゃないというなら、じゃあ規制って何なんだよとなる」

ニュースアンサー(テレビ東京)

森本智子「なかなか思うように安保法制が進まない焦りなのでしょうか。最近では党内でハト派と言われる若手の集まりを規制するような動きも出ているということなんですね。(略)もっとどうしたら国民に理解が得られる法案にしていけるのか。建設的な議論に時間を費やしていただきたい」

直撃LIVE グッディ!(フジテレビ)

安藤優子「一メディアとしては絶対看過できない発言。(略)こういう発言が勉強会の席で堂々とまかり通ってしまうことについて、非常に不安を覚えます」

みんなのニュース(フジテレビ)

伊藤利尋「先日あったNHK、あるいはテレビ朝日に対する動きについて、これ圧力じゃないかという批判も大きく出たわけですが、その流れの中での今回の自民党議員の発言。なんとも言えない空気を感じてしまいますね」

江上剛(作家)「民主主義の根幹に関わる話ですね。誰が言ったかどうかということを安倍首相、自民党の幹部が調べて毅然とした態度で処分しないから、この空気は今は一部の意見のように見えますけど全体を覆ってくると思うんですね。(略)問題だと思います。一方、マスコミはお金さえ締めれば、あるいは広告収入さえ閉ざせばなんとでも意見は変えるぞと彼らは馬鹿にしているわけですから、そういう意味では怒りを持って対応すべきだと思います」

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