「ダム王国」中国の脅威、半数の4万基が傷んでいる


75年には数十のダムが決壊し2・6万人死亡

水利省が公表したデータによると、54年以降のダム決壊数は3515基。人類史上最も悲惨なダム決壊事故は、75年の淮河流域で発生した。板橋ダムや石満灘ダムを含め数十のダムが崩れ、1100万ムー(1ムー=約667平方メートル)の農地が壊滅的な損害を受けた。死亡者も2・6万人に達した。

この大災害の後、中国ではダムの一斉点検が全国で行われ、3分の1は危険にさらされているという結果が出た。10年以内に対処しようと決定され、国も巨額の投資をした。さらに98年には長江で洪水が起き、水利省は再びダムの点検を実施した。その結果、状況はさらに悪化しており、50%以上のダムが傷んでいると判明した。

全中国の8・7万基のダムのうち、特に容量が1億立方メートル以下の中・小型ダムは傷み具合が激しい。水利省は、2001年と04年にそれぞれ「危険ダム」の処理と補強についての報告書をまとめた。

その内容は、第1期に1346基の大・中型ダムの危険除去・補強を実施し、すべての作業を05年までに完了させる。第2期は2117基のダムの危険除去などを行い、3年かけて完了させる予定だった。

危険除去工事の傍ら新たな危険ダム現れる

しかし、危険除去や補強をしている最中にも、新たな危険ダムが現れる。10年7月に国務院は12年の洪水の季節までに、5400基の重点ダムすべての補強を完了させよとの厳命を下した。国務院としては、15年までに国による大規模工事をすることで、ダムの危険除去・補強を済ませ、完全にダムの脅威から脱却しようと考えた。

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