エンジニア起業家に学ぶ「挑戦する勇気」出す方法 「自信が無いのは自分のせいだけじゃない」

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ソーシャルスタートアップがスケールしたり上場したりしたケースはまだ少ないので、まずは私たちが成果を出したい。そして、スタートアップがジェンダーギャップ解消に貢献できることを世の中に示したいですね。それを見て後に続く人が増えれば、200年かかるといわれているジェンダーギャップの解消が、150年や100年に縮まるかもしれません。

咸 多栄 だむは
(写真:赤松洋太)

――既に『WAKE Career』はいくつかの注目企業にも導入されていますよね。滑り出しは順調ですか?

そうですね。前身のサービスはリリースしても問い合わせが一件も入らなかったのですが、『WAKE Career』はローンチ直後から何十社も問い合わせが入り、既にたくさんの企業に使っていただいています。

ちなみに『WAKE Career』はローンチ前に営業資料とプレスリリース、LPだけで検証を行った後、クライアントとの商談を終えてから開発をスタートしました。開発開始から1ヶ月半でMVP(Minimum Viable Product)をリリースした流れになります。

実は『WAKE Career』のローンチに至るまで、実は3回ほどピボットを繰り返しました。起業当初は『sister』の1on1サービスを、企業に福利厚生として入れてもらうように動いていたんです。

ただ、サービス導入の進捗具合や、クライアント担当者と話した感覚から「ジェンダーギャップ解消にかかる年月を少しでも多く早めるには、1on1サービスだけではインパクトが足りない」ということに気が付きました。「この事業を続けていても、200年が190年程度にしかならないのでは」と思ったので、潔く方向性を変えたんです。

失敗続きのキャリアから「不可能はない」ことを学んだ

――率直な疑問なのですが、起業して事業を展開することに、怖さは感じなかったんですか?

もちろん怖かったですよ。法人化する時は数カ月悩みました。

自分にとって法人化とは、単なるフリーランスの法人成りではなく、社会課題の解決を目指して世の中と戦い始めることを意味していたからです。「もう後には引き返せない」と思うと、なかなか決断ができませんでした。

でもそんな時、以前から交流のあった先輩エンジニアのりほやんさん(@rllllho)に相談したところ、「あなたは日本を引っ張っていく女性なのに、どうしてここにとどまっているの? 悩んでいる意味が分からない」と言ってくれたんです。あの時私のことを認めて、背中を押してくれる人がいたのは、とても大きかったですね。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事