ウブすぎる!中年「転職初心者」が陥りがちな罠

キャリアは「アップすべき」という超思い込み

「昼スナ」を訪れるお客が紫乃ママに真剣相談することとは?
昼間にオープンするスナック、通称「昼スナ」。2017年、「昼スナックひきだし」を都内にオープンし、昼スナブームを巻き起こしたと言われる紫乃ママ(本業は、キャリア支援のプロ!)のお店に集うのは、モヤモヤを抱えた40代、50代の男女です。
無職から大企業の役員まで悩める2000人の背中をそっと押し、今や「駆け込みスナックのママ」の異名を取る紫乃ママの初の著書が『昼スナックママが教える 45歳からの「やりたくないこと」をやめる勇気』。40歳以降のキャリアの悩みにズバリ答える本書から、50代で突然のリストラに遭い、人生初の転職活動に悩む女性の話を紹介します。「キャリアにはもともとアップもダウンもないわよ」という紫乃ママの助言が光ります。

突然のリストラで人生計画が狂ってしまった!

今回の来店客/工藤理恵子さん(仮名、55歳)
新卒から広告関連の会社に32年間勤務。40代で営業部長になり、仕事内容にも収入にも満足していました。ところが突然、親会社が買収され、私が勤める子会社も事業縮小することに。大規模なリストラが行われて会社の先行きも危うく、好条件のうちにと希望退職に応じました。起業にも興味を持ちつつ、50代半ばにして初めて転職活動に励む日々です。

紫乃ママ:いらっしゃい。あら、初めての方?

理恵子:はい、ぜひ聞いてほしい話があって来ました。あ、取りあえずハイボールをお願いします。実は私、先月に会社を辞めて、50代半ばにして人生初の転職活動真っ最中なんです。

紫乃ママ:まずはハイボールでも飲んでよ。で、なんで辞めちゃったの?

理恵子:親会社が突然買収されて経営者が変わったんです。能力にかかわらず50代以上の社員を激しくリストラしていまして。このままじゃ会社の先行きも危ういし、上乗せ退職金が出るうちに辞めようと思って。会社が買収されてから辞めるまではなんとたったの2週間!

紫乃ママ:え〜、会社の合併や統合はよくあることだけど、そりゃ随分ひどい話だわ。

理恵子:そうなんですよ。会社が好きだっただけに本当に残念で……。仕事も楽しかったですし、部下や同僚にも恵まれて、定年まで勤めるつもりだったのに。だから正直、今まで一度も転職を考えたことがなかったんですよね。

紫乃ママ:仕事にも待遇にも満足していたなら転職なんて考えないわよね。それで転職活動はどう?

理恵子:面接1社目でいきなり内定は出たんですけど、どうしようか悩んでいて。

紫乃ママ:おお、すごいじゃないですか! 50代ともなると退職してから何カ月も転職先が決まらない人は結構多いのよ。

理恵子:でも、転職面接を受けたのも初めてだし、この会社に決めていいのかわからなくて。「1社目の内定は8割の人が辞退する」とも聞きました。実際、年収は下がりますし、もっと探せばほかに自分に合う会社があるのかもって思ってしまって。

紫乃ママ:50代半ばまで1つの会社に勤めあげて、しかも仕事が楽しかったなんて、仕事も男も長続きしない私からしたら、それだけで大尊敬。あ、ここ笑うとこね。で、内定が出た会社は前の仕事と同じ業種なの?

次ページ次のステージで何をいちばん重視するか
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
  • あふれる独自性 ニッポンのすごい研究者
  • 本当は怖い住宅購入
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • iPhoneの裏技
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
改正対応待ったなし!<br>働き方と仕事の法律

同一労働同一賃金の本格化、中小企業でのパワハラ防止対策の義務化など、今年は重要な改正法の施行が目白押し。2022年に施行される法律の要点に加え、昨年の4月に施行された改正民法も総点検。改正ラッシュへの備えを万全にするための法律虎の巻です。

  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT