「強みを生かす」だけでは成功できない残念な真実 「先天的な資質を持つ人が成功しやすい」は誤解

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たとえばあなたは、以下のような言い訳をどれだけ耳にしているだろうか。

●「私はそもそも上昇志向の性分ではない。そもそも外交的(または直感的/カリスマ人間/受容的/誠実)ではない」
●「私はそもそもそんなに賢くない」
●「私はそもそも彼らのような才能に恵まれていない。そんな素質は持ち合わせていない。最適な強みの組み合わせを持っていない」
●「私は右脳人間ではない」
●「私には経験が足りない」
●「私は女(黒人男性/ラテン系/中年の白人男性/移民)だから成功できない」
●「うちの社風では支持が得られない」
●「私の本当の価値に見合った給料がもらえれば、もっと良い仕事ができる」

私たちは、こうした理由づけが、実は、成績不振の苦しい言い訳にすぎないことにそろそろ気づくべきだ。

内発的な要因(個人の内面にわき起こる興味・関心・情熱など)がまったく関係ないと言うつもりはない。内発的要因は、特に小児期の発達においては、重要なもので、大人になってからの気分や、行動、選択、健康、人間関係などに劇的な影響を及ぼすことが明らかになっている。

チームのパフォーマンスを向上させるには

リーダーは注意して聞いてほしい。

性格、IQ、生まれつきの才能、創造性、経験、性別、人種、文化、報酬といった要素はどれも、目を向けたところで、部下のパフォーマンス向上にはほとんど役立たない。こうした要素は、定義するのも、管理するのも、改善するのも容易ではない。

あなたの率いるプロジェクトチームでパフォーマンスが振るわない人に、たとえばこのようなことを言いに行くことがいかにナンセンスか、考えてみよう。

●「性格さえ改善してくれたら……」
●「IQさえ改善してくれたら……」
●「持って生まれた資質をちょっと変えてくれたら……」
●「もう少し右脳人間になってくれたら……」
●「経験年数があと5年くらいあったら……」
●「もう少しアジア人(または黒人/白人/男性/女性)ぽくなってくれたら……」
●「ここの社風をちょっと改善してくれれば……」
●「君が希望どおりの給料を取ってもっと生産的になってくれたら……」

もうおわかりだと思うが、これらは、フォーカスしても仕方のない要素なのである。要は、チームのパフォーマンスを向上させるために、何かしらに力を注ごうとするのであれば、まずHP6から取りかかるべきだということだ。

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ブレンドン・バーチャード ハイパフォーマンスコーチ、講演家

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Brendon Burchard

組織コミュニケーションの修士号を取得後、アクセンチュアでチェンジマネジメント・コンサルタントとして勤務。2006年、書籍の執筆、セミナーの主催、個人へのコーチング、オンライン講座の制作などのキャリアをスタートし、現在に至る。

19歳のときに交通事故に遭ったのをきっかけに、自ら「人生のゴールデンチケット」と呼ぶ、2度目のチャンスを手にする。それ以来、人々が自分に課された責任に気づき、世界と意見を共有できるようにするために生涯をかけて尽力。人びとが並外れた人生を創造し、楽しむサポートをすることを使命として活動している。

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