国内外のマッチングアプリ熟知した"プロの発見" リクルート、Tinder、エニトで働いて見えること

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――恐ろしいほど貪欲ですね(笑)。最後に、マッチングアプリの上手な使い方をもう一度教えてください。

まさに大宮さんもおっしゃったように、自分の弱みが誰かの救いになるような関係性は必ず存在します。夫と私もまさにそんな面があって結婚しました。そんな関係性を見つけるにはそれを見つけるには、一定量の出会いを確保しつつ、自分が変わるべきところは変えていく必要もあります。

そして、マッチングアプリを利用する際には、第三者の目を入れることがお勧めです。私の場合は、アメリカに長く住んでいる日本人の女の子にマッチングアプリの登録時から手伝ってもらいました。「ラーメンの写真なんて載せちゃダメ。ここでは訳のわからないものを食べている人だと思われるだけ!」といきなり指導されたことを懐かしく覚えています。そして、「当たり前だけど昼間に会うこと。相手の車に乗っちゃダメ。ここはアメリカだからね!」と注意されました。

弊社にはセーフティセンターという機能があり、マッチングアプリを安心安全に使うためのTipsを定期的に更新しています。アカウント売買などの最新の犯罪傾向なども追っていますので、ぜひ知っていただきたいです。

結婚したい人がいつでも結婚できる世の中になれば

小野澤さんはやる気に満ち溢れてなおかつフラットな人物だ。初対面の筆者も最初から一人称が「僕」になってしまい、途中からは腹を割って語り合っているような感覚になった。大手の結婚相談所のトップや社員にこのような印象を受けたことはない。マッチングアプリ業界の新鮮な勢いを感じたインタビューになった。

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出会いの量を手軽に格段に増やすという点でマッチングアプリの右に出るサービスはない。小野澤さんのように「締め切り」を設けて集中的に取り組むならば、良き相手と出会って結婚に至る確率を高められると感じた。

マッチングアプリの化身のような小野澤さんが利用時に第三者の介在を勧めているのは興味深かった。機械がどんなに精緻化されても、生身の人間の感覚と判断にはかなわないのだ。アプリを利用するならば、信頼できる友人知人に伴走をお願いしよう。交際前に「友だちを紹介するね」と実際に会ってもらうと安心が高まるだろう。便利なサービスと人のつながりをフル活用することで、結婚したい人がいつでも結婚できる世の中になればいいと思う。

本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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