現代自動車、成長の4要因、サムスン抜き韓国トップ企業に
想定よりも請求件数が少なく、保証延長に対する費用もすべて償却できた。その結果、99年に10万台だった米国での販売は、03年に40万台の壁を突破した。昨年には初めて50万台に達し、今年は60万台を超える見通しだ。
鄭会長の経営スタイルは、自信にあふれて攻撃的だ。ライバル会社に打ち勝ちたいという単純な思いよりも、「当然勝つべきだ」という自信にあふれている。00年からの10年間、毎年の販売台数を前年比二ケタ(15~20%)ずつ引き上げてきたのは、世界の自動車企業で現代自のみだ。
真のグローバルプレーヤーになった今年は、販売目標を前年比10%増と少し下げているものの、前年より55万台多い販売数を目指す。
現代自は本社内に設置した「総合管理室」で、世界各国の拠点をリアルタイムでモニタリングしている。問題があれば即座に発見でき、その日のうちに解決することを目標に措置が取られる。
従業員自らが生産性を改善する仕組みで成功した企業がトヨタなら、現代自はアグレッシブなスピード経営を武器に成功した自動車企業といえよう。
現代自は現下の成長軌道に乗り続けるため、新モデルの販売をさらに前倒ししている。スピードは競争力を意味するからだ。米国で昨年12月にお披露目した新型ソナタは、当初の販売計画より2カ月も早かった。生産時期を前倒ししたためだ。