フワちゃんや旧ジャニも「不適切投稿」多発の必然 一般人もひとごとではない「SNS利用」の落とし穴

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知名度が高く、フォロワー数も多い有名人は、炎上も燃え広がりがちで、それによるダメージも大きくなるが、一般人も同様のリスクを抱えている。

筆者の感覚としても、このような問題が多々起きる昨今でも、以前より不適切な投稿を行う人が目立つようになってきたと感じる。

かつてはそうした投稿を行う人は、X(旧Twitter)の匿名アカウントが中心だった。最近では、素性を明かすことの多いInstagramやFacebookでも不適切投稿が目立つようになっているし、実際にそこからの炎上も起こっている。

SNSでの不適切投稿は以前からあったが、最近は、個人が私的な感情や意見をSNSで吐き出してしまうケースが目立つようになっている。

具体的には、下記のような投稿がよく見られる。

・暴言や誹謗中傷行為
・政治や宗教などに関する意見表明
・論争・議論の過熱化
・情報漏洩やプライベートな情報の公開

SNSの使い方が多様化して、一人の人間が本アカウント以外にも、「サブアカウント」「裏アカウント(裏垢)」「非公開アカウント(鍵垢)」など、読者層に応じて複数のアカウントを使い分けたり、コミュニティ機能を活用したりするようになった。

いつの間にか、SNSは“ソーシャル”なメディアであるということが、忘れられてしまっているように思える。

行き過ぎた投稿をしていないか?

特に、ここ数カ月は、都知事選や五輪、株価の急落など、人びとがヒートアップしやすい出来事が続いており、何か起きるたびにSNSも荒れがちになっている。

特定の候補者やアスリートに関して批判的な意見を言うと、当人だけでなく、支持者やファンの人たちは不快に思うだろう。特に、落選したり、試合に負けたりしたときはなおさらだ。

株価が急落したら損失を抱える人も増えるが、そうした中で、投資や投資家について批判的な意見を述べると、多くの投資家が気分を害するのは当然のことだ。

フワちゃんの暴言はたしかに行き過ぎではあるが、自分自身も行き過ぎた投稿をしていないか、一度振り返ってみるべきタイミングが来ているように思う。

批判的な意見がすべていけないというわけではない。だが、投稿する前にそれを読んだ第三者が不快に思わないか、一度考えてみれば、大半の“不適切投稿”は回避できるはずだ。

西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授

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にしやま まもる / Mamoru Nishiyama

1971年、鳥取県生まれ。大手広告会社に19年勤務。その後、マーケティングコンサルタントとして独立。2021年4月より桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授に就任。「東洋経済オンラインアワード2023」ニューウェーブ賞受賞。テレビ出演、メディア取材多数。著書に単著『話題を生み出す「しくみ」のつくり方』(宣伝会議)、共著『炎上に負けないクチコミ活用マーケティング』(彩流社)などがある。

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