「白ブリーフ」から次のヒットを読み解く《それゆけ!カナモリさん》

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■機能性だけが下着の価値じゃない?

 モノゴトは、一方に振り切った時にはその反動が出る。「反動需要」だ。「メガフードブーム」が顕著な例である。2007年に「メガマック」が人気を集め、2008年頃には牛丼、コンビニ弁当、カップ麺など様々な食品に飛び火した「メガブーム」は、健康志向の高まりや2008年度から法制化された「メタボ検診」などへの反動的需要であるといえる。

その文脈からすると、「ファストファッションバブル」もそろそろ崩壊するのではとも考えられる。

10月5日付日経MJには、『スペンド・シフト-<希望>をもたらす消費 -』の著者ジョン・ガーズマのインタビューが掲載されていた。「消費者が企業やブランドに求めるものとして、05年から09年までの間に減退したのが、神秘的で謎めいていること、自信に満ちていること、感性的、トレンディー、グラマラス(性的魅惑)などの要素。逆に大きく上昇したのが親切で思いやりがあること、高品質、フレンドリー、社会的責任などだ。特に親切さを期待する人は数倍にも増え、私たちも驚いた」といい、具体例として、「途上国や貧困層への支援をこつこつと続けてきたマイクロソフトへの評価はアップルよりも高い。政府の支援を受けず頑張るフォードも、GMなどより支持を広げている」ことを挙げた。

ガーズマ氏によると、スペンド・シフトを実践する消費者は、米国で54.5%、日本48%、英国44%、フランス53%、ドイツとイタリアは45%、シンガポール44%。消費者が今までの消費スタイルを見直し、内省モード(自分探し)に入っていることがうかがえる。

 

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