世界インフレ襲来 熊谷亮丸著

世界インフレ襲来 熊谷亮丸著

短・中・長期の整理された時間軸の視線をつねに持って、それぞれに前提を認識しつつ読むべき経済予測本である。それも、決して明日世界インフレが襲来する予測ではない。

真骨頂は、資産防衛戦略だ。結論的には、世界的にインフレ圧力が高まる中で、グローバルな金融市場ではスイートスポット(株高・債券高の併存)は終焉に向かう。世界的に金利も上昇に向かうが、世界的な株式相場のサイクルは「金融相場」から「業績相場」に移行し、少なくとも2012年いっぱいは株価の上昇が見込まれる。日本株も東日本大震災後の混乱が一巡すれば上昇が期待できる。ただし、商品価格の高騰が「ワイルドカード」となり、株式のブル(強気)相場の期間は短いという。

本書の予測そのものを鵜呑みにするのではなく、エコノミストの披露した分析手法を学ぶという読み方もできる。読者自身の経済予測思考のトレーニングに適した教材にもなる。

東洋経済新報社 1890円

  

関連記事
トピックボードAD
  • 井手隊長のラーメン見聞録
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • Tリーグ成功への道のり
  • 就職四季報プラスワン
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
携帯料金は4割下がる?<br>「高い」の根拠を徹底検証

菅官房長官の「4割下げられる」発言の数値的根拠は正当か? やり玉に挙がるキャリア3社の携帯通信料金の解明に担当記者が挑む。結論は「高いとはいえないが、キャリアは儲けすぎ」。取られすぎと感じる人必読の渾身リポート。