ハリス支持へハリウッドスター結集で起きること 巨額の寄付金が示す熱狂、一気に巻き返しムードへ

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これから選挙までの約3カ月、ハリスはハリウッドからの愛を感じ続けることだろう。そもそも、彼女は以前からハリウッドとつながりがあるのだ。

2016年に上院議員に立候補した時には、J・J・エイブラムス、ジェイミー・フォックス、アーロン・ソーキンらが彼女を支持したし、ディズニー・エンターテインメントの共同会長で、同い歳の女性ダナ・ウォルデンとは、30年来の友人。

ハリスがエンターテインメント弁護士の夫ダグ・エムホフと知り合ったのも、映画監督レジナルド・ハドリン(『ブーメラン』『マーシャル 法廷を変えた男』)夫妻の紹介だった(ハドリン夫妻とは、ウォールデンの紹介で友達になった)。

オフィスにいない時、ハリスとエムホフは、ロサンゼルスの高級住宅街であるブレントウッドに住んでいる。つまり、多くのセレブとご近所さんでもある。

先月中旬、クルーニー、ジュリア・ロバーツ、ジミー・キンメル、オバマ元大統領は、ロサンゼルスで行われたバイデンのための寄付金集めイベントを主催したが、ハリスのためにもトップレベルのスターがきっと集まってくれることだろう。

ヒラリーはスターの支持を受けても敗れたが…

とはいえ、ハリウッドからの熱烈支持は決して勝利を約束するものではない。2016年、ヒラリー・クリントンがそれを証明している。彼女はその年に初めて選挙権を得たクロエ・グレース・モレッツなど若者からMCUのスターまでありとあらゆるセレブの支持を得て、事前の調査では優勢だと言われていたにもかかわらず、トランプに負けた。

また、2004年にクルーニーの父ニック・クルーニーが民主党から下院議員に立候補した時も、共和党のライバルに「これはハリウッドとハートランドの戦いだ」と強調され、負けてしまっている。

お金と名声があるスターたちにつべこべ言われるのを嫌う人たちは一定数いるということ。だが、耳を傾けてくれる人の多いセレブが味方してくれるのは、もちろんプラスだ。11月の勝利に向け、ハリスはそのうまいバランスを見つけていけるだろうか。

猿渡 由紀 L.A.在住映画ジャーナリスト

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さるわたり ゆき / Yuki Saruwatari

神戸市出身。上智大学文学部新聞学科卒業。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場リポート記事、ハリウッド事情のコラムを、『シュプール』『ハーパース バザー日本版』『バイラ』『週刊SPA!』『Movie ぴあ』『キネマ旬報』のほか、雑誌や新聞、Yahoo、ぴあ、シネマトゥデイなどのウェブサイトに寄稿。米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。
X:@yukisaruwatari
 

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