ヴィレヴァン300店巡って見えた「人材育成の失敗」 POPを書けない、サブカルに疎い店員増加の背景
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最新決算で大赤字のヴィレヴァン。本当に「マズい」ことになっているようだ(写真:ヴィレ全さん提供)
7月12日、「ヴィレッジヴァンガード」を運営する株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションが、2024年5月期の決算を発表した。
最新決算で大赤字のヴィレヴァン
売上高は約247.9億円で、前期の約252.8億円から約2%の減少。営業利益は9.15億円の赤字で、11.4億円もの最終赤字となった。その結果、自己資本比率は27.1%まで低下。資産の多くを「商品」が占める業態としては、危険水域……とまではいかないかもしれないが、あと数年でそうなってもおかしくない状況だ。

チチカカ売却後も、業績は右肩下がり(編集部作成)
筆者はかねて、ヴィレヴァンについて、凋落の理由を考察してきた。詳細は過去の記事「ヴィレヴァンが知らぬ間にマズいことになってた 『遊べる本屋』はなぜ魅力を失ってしまったのか」を見ていただくとして、ここであげた凋落の要因は「サブカルの地位低下」と「世界観を強く訴求することが、現代では通用しにくくなった」の2つだ。
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