不適切な会計処理、指示した認識ない

辞任の田中久雄社長らが記者会見で弁明

 7月21日、東芝の田中久雄社長は、不適切会計問題について記者会見し、直接的な指示をしたという認識はないと語った(2015年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 21日 ロイター] - 東芝<6502.T>の田中久雄社長は21日、本社で記者会見し、不適切な会計処理の経営トップの関与と組織的な実行を認定した第三者委員会の報告について「内容は真摯に受け止める」としながらも、「私としては不適切な会計処理を指示したという認識はない」と弁明した。

第三者委員会は、各事業部門が利益のかさ上げに走った背景に、社長による「チャレンジ」と称される過大な目標設定があり、その強いプレッシャーが不適切な会計処理につながったとの見解を示した。

田中社長は「プレッシャーがあるから不適切な会計処理をしても許されるということではなかったと思うが、そういうものが少しでもあったのが今回の原因だとすれば、経営陣として深く反省しなければいけない」と陳謝。問題となった「チャレンジ」については「私自身はチャレンジという言葉は使っていない。必達目標値という言葉を使っていた」とした上で「月末・期末の必達目標値についてはきちんとした理由があり、かつ実現可能なレベルで各カンパニー(事業部門)に要請していた」と述べ、過大な目標設定ではなかったとの認識を示した。

同社の不適切会計をめぐっては、経営陣の確執が背景にあったとの指摘も出ている。これについて田中社長は「報道されていることは承知をしているが、私自身はそういう意識はまったくない」と否定した。

今回の会計処理が粉飾決算に当たるかどうかについては「粉飾という言葉をどのように定義するかに関わると思う。第三者委員会報告書の中では不適切な会計処理と記載されている」と述べ、粉飾ではないとの思いをにじませた。

不適切会計の責任を取り、田中久雄社長、佐々木則夫副会長、西田厚聰相談役の歴代3社長は同日付で辞任する。当面は室町正志取締役会長が暫定的に社長を兼務する。

田中社長は「東芝140年の歴史の中で最大とも言えるブランドイメージの毀損となり、一朝一夕では回復できない。20万人の従業員が一丸となって再発防止、ガバナンス(強化)、日々の活動を通して(信頼回復に)全力で取り組んでいく」と語った。

同社は今後、取締役会の過半数を社外取締役とすることなどを検討、8月中旬に新経営体制を公表する予定。

 

(志田義寧 村井令二)

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