日本が誇る潜水艦、その販売合戦の裏側

潜水艦の実力は何で決まるのか?

オーストラリアが導入を検討している「そうりゅう」型潜水艦。写真は広島県・呉基地に停泊中のもの

みなさんは、なにか「もの」を買ったり、仕入れる時、どのようにして決断に至るでしょうか。まずは、「どのようなものが欲しいのか」を明らかにすることでしょう。そして、「その品質は?」「価格は?」「物流は?」といったことを比較して購入を決めるのではないでしょうか。

潜水艦を購入する場合、どのように決めるのか

これは、潜水艦といった兵器の購入についても同様です。今、アジアでは熾烈な潜水艦の販売合戦が繰り広げられています。ロシアはベトナムに6隻のキロ級潜水艦を輸出します。韓国は、ライセンス生産によってドイツから入手した技術を生かし、インドネシアへの3隻の潜水艦輸出を勝ち取りました。ライバルのロシア、ドイツ、フランスを抑えてのことです。そのドイツは、シンガポールに潜水艦を輸出する予定です。

また、潜水艦そのものだけではなく、乗組員の教育訓練も販売合戦の対象で、インドはベトナムの潜水艦乗組員に対する教育訓練を請け負います。

いま最も熱い視線が送られているのが、オーストラリアへの潜水艦輸出です。オーストラリアは、現在、保有している6隻の「コリンズ」級潜水艦が退役の時期を迎えることから、これを更新し、かつ12隻に増強する予定です。

「少なくとも200億ドル(約2.5兆円)」と言われる巨額のプロジェクトであることから、ドイツ、フランスがオーストラリアに対してオファーを行っています。一方、オーストラリアは日本の「そうりゅう」型潜水艦にラブ・コールを送っており、日本はこのほど安全保障会議で、その技術移転を承認しました。

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