ユニクロ「日本式接客」は海外で定着するのか

メルボルン店を取材して分かったこと

目抜き通りにあるエンポリウム・メルボルン店。2014年4月にオープンした

4月8日にファーストリテイリングが明らかにした決算リポート(2015年8月期中間期)によると、海外事業は明暗が分かれているようだ。

グレーターチャイナ(中国・香港・台湾)、韓国については「計画を上回る大幅な増収増益」、東南アジア(シンガポール・マレーシア・タイ・フィリピン・インドネシア)、欧州(英国・フランス・ロシア・ドイツ)が「ほぼ計画通りの増収増益」とある。その一方、米国市場は「業績は計画を下回り、赤字幅が拡大」、4店舗を展開するオーストラリアは「初の春夏商売により販売が苦戦、赤字」だ。

ユニクロがオーストラリアに進出したのはちょうど1年前。「販売が苦戦、赤字」の理由はどこにあるのか、現地店舗を取材して考えてみた。

オーストラリアでも日本式の接客

棚の上の衣類は、きれいに畳んで並べられている

ユニクロは2014年4月、オーストラリア南東部のメルボルンに進出した。メルボルンは人口400万人。シドニーに次ぐ大都市だ。一号店のEmporium Melbourne店は、デパートやレストランが集まる街の中心地に位置し、新しいショッピングセンター「The Emporium」の中に、堂々の4フロアで展開している。

白を基調とした店内は整然としており、商品は綺麗にたたまれて陳列されている。広い店内は、アジア系の若い女性や白人のお年寄りなど多層な買い物客で賑わい、その間を従業員が忙しそうに走り回る。手がふさがっている客にはスタッフがカゴを差し出し、客が手に取って戻した商品はすぐさまスタッフがたたみ直す。オーストラリアの一般的な小売店ではありがちな、従業員同士の世間話は一切見られない。

そして従業員は、客をみるたびに、同じ言葉を口にする。

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