81歳のバイデン大統領が左派にたたかれ続ける訳 ネタニヤフ首相と犬猿の仲、股裂き状態

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2023年10月はじめ、イスラエルの閣僚が相次いでサウジを訪問し、外交関係樹立が近いとの観測が強まりました。ハマスのイスラエル奇襲攻撃が起きたのはその直後です。ネタニヤフは、起死回生を狙ったハマスの奇襲攻撃に完全に虚を突かれました。

空前の大規模テロ

ガザ地区を支配するイスラム主義組織ハマスは2023年10月7日、ガザに隣接するイスラエル南部の軍基地や若者の野外音楽祭、農村共同体(キブツ)を奇襲攻撃し、約1200人(うち市民約760人以上)を殺害しました。
女性や乳幼児、高齢者、タイ人など外国人も無差別に殺害。約250人を人質に取ってガザに連行し地下トンネル内に監禁しました。ハマスは世界の注目を集め、一気に存在感を高めました。

第四次中東戦争の奇襲攻撃との類似性を指摘する報道がありました。しかしエジプトとシリアの両国軍が1973年に攻撃したのはイスラエルの国軍です。一般住民ではありません。

民間人の無差別大量殺人は「テロ」です。「ネコはネコと呼べ(Call a cat a cat.)ということわざがあります。ネコはトラでもネズミでもなくネコ。市民の虐殺は「英雄的行為」ではなくテロです。「植民地解放」といった「目的」がテロという「手段」を正当化することはできません。国際人道法は「戦争への正義」である開戦原因の是非と別に、戦争の手段・方法の合法性を厳しく問います。文民と戦闘員の区別は「戦争における正義」の有無を判断する際の最も重要な基準です。

(画像:『聖書の同盟 アメリカはなぜユダヤ国家を支援するのか』より)
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