フランス総選挙・極左政党の台頭が意味すること マクロン大統領との「保革共存」可能性も

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そうした結果、先進国の左派勢力は急激に勢力を失っていった。左派勢力は、次第に新自由主義の流れにくみするようになり、左派というよりは資本主義を促進する保守派となっていった。例えば、イギリスの労働党は第2保守党化し、ドイツ社会民主党もフランスの社会党も同じ路線をとることとなる。

こうして左派政党の名前だけは辛くも生き延びていたが、政権政党の座につき、右派の新自由主義と差別化を図ることもなく、逆に新自由主義が進める産業資本主義から金融資本主義への移行に拍車をかけていった。そこにはもはや、貧しい者への配慮など存在しなくなりつつあった。

新自由主義という諸刃の剣

こうしてどの国でも貧困問題は「自己責任」とされ、貧困問題を解決してくれそうな左派政党を見いだすことさえ難しくなっていく。経済成長の波に乗った労働組合も、もはや経営者との対立よりも自らの豊かさを求めるようになった。

時には「マルクス主義の衰退といわれる現象は歴史の必然だ」とも、「階級闘争の歴史の終わり」ともいわれるようになっていった。

しかし、新自由主義は諸刃の剣でもあった。表の顔は世界の経済成長を促進し、先進国の労働者の豊かさをつくりあげるということであった。

アジア・アフリカへの投資は、結果として産業のアジア・アフリカ諸国への依存を生み出した。アジア・アフリカ諸国に経済的成長が生まれ、技術のキャッチアップが生み出され、そのブーメラン現象として先進国での失業と貧困が進んでいった。

金融資本主義が成り立つには、強力な軍事力と政治力が必要である。貸し付けた資本を力尽くで回収しなければならないからだ。

しかし、軍事力は産業資本の技術によるところが大きい。技術分野でアジア諸国が欧米の牙城を揺るがすようになると、軍事力を持ち始め先進国の言うことを簡単に聞き入れなくなった。

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