建設機械「三国志」--巨大市場・中国の覇者は誰か!? 

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だがそうであってもおそらく、これまで大きなシェアを占め市場成長を満身に享受してきた日本など外資メーカーは、試練の時期に突入するだろう。なぜなら、驚異的な勢いを見せる地場新興企業が業界のルールを攪乱し始めたからだ。

コマツ越えが間近 おきて破りの成長戦略

過去5年間で売上高7倍。湖南省の民間建機メーカー、三一重工。市場参入からわずか18年で業界のフロントランナーに躍り出た。相次ぐ生産拠点の設立などアグレッシブな拡大戦略が当たり倍々ゲームで急成長。11年1~7月期にはシェア10.9%でコマツに次ぐ2位に(円グラフ参照)。「今年は首位を目指す」(何発良・営業本部総経理)。11年通年では前期比2.5倍の3万台を販売し、2万8000台を計画するコマツを追い抜く計画だ。

安かろう悪かろう、の中国製品のイメージは三一には当てはまらない。キャッチフレーズは「品質が世界を変える」。品質向上に大きく貢献しているのが、約60人の外国人技術者。契機は2年前。日本で同業他社の工場を視察した梁穏根董事長(会長)は、彼我の力量差を知り、「今のままでは一流企業になれない。先行企業に謙虚に学ぶ」と日米欧の技術者を顧問に迎え始めた。

 

実は外国人技術者のうち大多数が日本人だ。コマツや建機エンジンを生産するいすゞ自動車などの日本企業からヘッドハントしている。技術顧問の一人、奥信彦氏も元コマツの技術者。欧州同業を経て数年前に三一へ。「品質管理の向上が私の任務。まずは10人の弟子を育てろと言われ、『日式(日本式)私塾』という研修サークルを開いている」。

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