上半期の住宅開発用地の払い下げ実績がわずか4件という惨状は、広州市政府にとって大きな誤算だった。というのも、同市はもともと2024年に90件以上の払い下げを予定していたからだ。半年時点でこのありさまでは、計画達成はもはや困難と言わざるを得ない。
「広州市では住宅開発用地の(払い下げによる)供給計画は事欠かないが、住宅市場の(需要サイドの)冷え込みが厳しすぎる」。財新記者の取材に応じた大手デベロッパーの関係者は、入札不調の背景をそう話す。
市場調査会社の克爾瑞のデータによれば、広州市の新築分譲住宅の販売成約面積は2024年1月から5月までの累計で254万1900平方メートルと、前年同期の半分に落ち込んだ。また、同じ期間の販売成約総額は1085億500万元(約2兆3851億円)と、同33%減少した。
入札の中止・延期が35回
前出の関係者によれば、不動産デベロッパーは住宅の販売動向を見ながら開発用地の仕入れを検討する。広州市の住宅市場では取引件数と取引価格が同時に下がり続けており、まだ底が見えない。そのような状況下では、新たな開発用地の仕入れには動けないのが実情だ。
一方、土地の売主である地方政府の立場では、入札を実施しても不成立が続くような事態は避けたい。実際、広州市政府は2024年上半期に、いったん公示した入札を何度も中止したり延期したりしてきた。
財新記者が広州公共資源交易センターの記録を調べたところ、2024年の年初から6月下旬までに広州市政府が発表した土地払い下げの中止や延期の公告は、合計35件に上った。
(財新記者:王婧)
※原文の配信は6月25日
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