たっぷり貯金したいなら、香川と徳島に学べ 四国の2県になぜかお金持ちが多い理由

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香川、徳島、恐るべし。とはいえ、収入が他県よりも極端に高いという理由は見当たらない。ここまで貯め込んでいる何らかの要素があるはずだ。まず香川から探ってみた。

香川の市街地で道行く人に話を聞いてみると、とにかく「香川県民は『堅実』、平たく言えば『ケチ』」というような話が聞けた。たとえば飲み会で先輩が後輩におごってあげるような風習・文化が薄い。会社の社長でさえ、部下と割り勘にするのが珍しくないというのだ。

香川県民は、飲食にあまりおカネを使わない。家計のうち飲食費に充てている割合を示す「エンゲル係数」。これを総務省の家計調査から、単身世帯を除いた2人以上の世帯に当てはめて割り出してみると、香川県は都道府県別で全国最下位(22.6%、2009~2013年の平均値)となっている。ちなみに全国平均は25.6%だ(出典:都道府県別統計とランキングで見る県民性by odomon)。堅実な生活を象徴する数字と言えるだろう。

どこまで直接的に関連するかは言い切れないものの、こうした香川県民の気質にかかわる興味深い事実がある。それは、香川県民が常に悩まされている毎年の「水不足」だ。

香川県は全国の中でも降水量が特に少なく、断水が起きたり、ポンプ車が出動したりするのは日常茶飯事。そんな香川県では、水不足の対処として至るところに、たくさんの溜め池が設置されている

地図でみると青い部分が目立つ。これは全部がため池。水不足の苦労が伝わってくる。ため池の数は1万を超えて、その密度は日本一。命の源である水が尽きる恐怖にさらされてきた香川の人達これこそが、先に備えて、ためておく、香川県民の気質に関係しているのかもしれない。

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