「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 安西洋之、中林鉄太郎著
タイトルからその内容を、単なる即席ラーメンの海外進出成功物語だと思うと間違う。これは一つの端的な事例にすぎない。こういった事例を踏まえつつ、日本企業が海外市場を開拓するうえで見落とせない、「異文化対応のチェックポイント」を紹介したものだ。
スマートフォンやソーシャルメディアが国境を軽々と越えて浸透していくのを見ると、企業の海外営業担当なら、それにあやかりたいと願うだろう。だが、そうした成功例はもちろんレアケース。ほとんどが汗と涙の混じったローカリゼーション(現地化)によって、ようやく突破口を開いているのが現実なのだ。
世界は異文化市場の集まりであり、製品文化も異なる。それぞれの国の人がそれをたしなむ理由も違う。メキシコの米国移民土産の「マルちゃん」は、からしが入り国民食になったという。商品企画に役立つ、現地でなぜそれがヒットしたのかがわかる、有用なヒントに満ちている。
日経BP社 1575円
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