アップルのサポート、評価が「両極端」なワケ

愛好家が高い評点を付けるとは限らない

この種のサポートで満足度を上げるには、「いかに症例を切り分けるか」「問題解決が難しい場合、いかにすみやかに上位の担当者へとエスカレーションするか」が重要だ。

ここの最適化がうまくいくと、全体負担が減り、トータルでの満足度が上がる傾向になる。サポートスタッフが皆ハイレベルであれば、こうした対応は容易に実現しうるのだが、世の中そうそう上手くはいかない。

ライトな人々だけを重視して大丈夫?

思うに、アップルが採っているような策は属人性が低く、日本メーカーが採っている策は属人性が高いのだ。本来は、「シンプルな判断にハイレベルなサポートスキル」の組み合わせが望ましいが、それが容易にはかなわない以上、とりあえず、「できる限り多くのサポート対象顧客を待たせない」方に振る……ということなのだろうと判断している。

全体最適型のサポートコストは、もう割に合わないのだろう。そろそろどこかで「受益者負担の原則」を導入しないと、より不公平感が強くなるし、サポートを受ける人も快適な体験をするのが難しくなる。

かといって、ライトな人々だけを重視し続けると、トラブルを抱えた「本当に深刻な人」を満足させられなくなる。特に今後は、SIMフリースマホやMVNOなどで、コストに応じたサポートが必須のものとなる。

どうにも隔靴掻痒で、きれいにまとまる答えはない。だが少なくとも、「シンプルにできるところはシンプルに答える」というあり方は、もっと日本の企業にもひろがって欲しい、と筆者は考えている。

 
プレタポルテの関連記事
不可解なフジテレビのインタビューねつ造シーン(小寺信良)
急成長スーパーの人事戦略を支える「類人猿分類」って?(名越康文)
任天堂の役割はもう終わったのか(やまもといちろう)

 

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 病やがんと向き合う心のつくり方
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • 雨宮塔子から見える景色
  • 新型コロナ、「新しい日常」への前進
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
話題の「30分で絵を描く」秘訣、驚くほど簡単4手順
話題の「30分で絵を描く」秘訣、驚くほど簡単4手順
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
メタバース革命が始まる<br>全解明 暗号資産&NFT

不正流出事件から4年。復活不可能に見えたビットコイン相場は米国主導で活況を取り戻しました。暗号資産を使ったNFTの購入、そしてNFT取引が広がるメタバースにもビジネスの機会が広がっています。日本は暗号資産とどう向き合うのでしょうか。

東洋経済education×ICT