過去の成功体験は捨てロングセラー育成に転換--資生堂社長 末川久幸

過去の成功体験は捨てロングセラー育成に転換--資生堂社長 末川久幸

日本人女性の「資生堂離れ」が進んでいる。資生堂の国内売上高は2010年度で5年連続の減収。営業利益も苦戦が続く。一方、海外売上比率は43%と年々増えている。今後、外資系の強豪企業がひしめく中国などの海外に打って出るためにも、国内で安定的な収益をあげていく必要がある。そうした中で国内化粧品市場を知り尽くしているはずの同社が苦戦しているのはなぜか。今後、どのように対応していくのか。末川久幸社長に聞いた。

──国内の化粧品市場は縮小傾向にあります。女性の消費行動をどのように分析していますか。

資生堂の売上高を見ると、ボリュームゾーンである中価格帯(2000円超5000円以下)の苦戦が目立つ。高価格帯(5000円超)は比較的好調であり、この高価格帯と低価格帯(2000円以下)とに二極化が進んでいる。

以前に比べ女性が化粧品にかけるおカネが減っている。リーマンショック以降、化粧品はもちろん、ほとんどの消費でランクが一つ引き下げられたままだ。一方、増えているのは子供の教育費。自分の内面を豊かにする習い事などの支出を増やす女性も多い。製品のよさがきちんと伝わらなければ、3000円の口紅はやめて1000円のものにしておこう、となってしまっている。

「情報化」も顧客とメーカーの関係性を大きく変えた。かつてはメーカーが一方的に多くの情報を持っていて、テレビで広告宣伝を打てば、すぐに売り上げとなって表れた。

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