仕事を押しつけられた時「敵を作らず」かわすワザ 相手を責めず言いたいことはしっかり伝えよう

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かといって、「私の仕事じゃないと思いますけど?」というきつい言い方をしてしまうと、相手を責めるニュアンスになり、角が立ちます。それに、その言い方では「役割分担を見直したい」という本当に伝えるべき思いが伝わりません。職場では敵は作らない。なおかつ、言いたいことはしっかり伝える。このふたつを両立させましょう。なるべく冷静、平和的に話をすることがとても大切です。それにも、相談が役に立ちます。

公平に役割分担をして解決する問題であれば、「もう一度、一緒に確認しませんか?」と、相談という形で話すのです。あくまでも、明るく、笑顔で、責めずに伝えるのがポイントです。

役割を見直すときは、すべて書き出して整理することをおすすめします。可視化することで、相手もずるい言動を取れなくなるでしょう。

相談フレーズ③
先輩からパワハラされています

先輩からきつい言葉を投げられて、精神的に参っています

パワハラ、セクハラなど、ハラスメントは今なお職場の大きな問題です。私も、悩んでいる人の相談をたくさん受けています。

被害を受けている場合は、すぐに誰かに相談してください。ハラスメントは人格侵害です。許してはいけません。会社に設置された窓口に通報するか、上司、人事などに相談しましょう。

ただし、客観的にはハラスメントではないのに、受けた側が「ハラスメントを受けました!」と大きな声で言っているケースもあります。ただ単に叱られただけなのに「パワハラだ」と言うのは過剰反応です。

デリケートな問題を相談する場合は、何が起こったかという事実をなるべく詳しく話し、そのことによる影響を併せて伝えましょう。例えば、上司から毎日ひどい言葉を投げられ、体調を崩している、仕事ができなくなっている、など。

自分ひとりで悩まず、周囲の人の力を借りることで、改善することも多いものです。我慢せずに、相談する勇気をもってくださいね。

相談フレーズ④
タスクがいろいろあって混乱しています

優先順位のつけ方を教えていただけるとありがたいです

経験を積むと、与えられる仕事量は増えていきます。ただ、知識が十分ではない段階で次々にいろいろと仕事を振られると混乱してしまいますよね。頭の中がわちゃわちゃしているときに、勢いに任せて「混乱しています」と相談してしまったらどうなるでしょう?「冷静に判断できず、パニックに陥りやすいところがあるのかな?」と上司に思われてしまう可能性がありますね。

「何を相談したら混乱しないか」を考える

『仕事で悩まない人の相談力』(WAVE出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

混乱しているときは、まずゆっくり深呼吸しましょう。焦って浅くなっている呼吸を意識的に深く行うことで、自律神経のバランスが整い、気持ちも落ち着きます。そして、「何を相談したら混乱せずに仕事に向き合えるだろう?」と考えます。

タスクが多い場合は、まずは優先順位をつけることが大切です。しかし、優先順位のつけ方自体がわからないこともありますよね。そこで、そのことを相談してしまうのです。まさに、報連相、です。

上司や先輩は、自分なりの優先順位のつけ方の流儀をもっているはず。その知恵を教えてもらうと、目の前にサーッと道が開けるでしょう。

船見 敏子 公認心理師、産業カウンセラー、1級キャリアコンサルティング技能士

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ふなみ としこ / Toshiko Funami

株式会社ハピネスワーキング代表取締役。栃木県宇都宮市生まれ。青山学院大学文学部英米文学科卒業。大手出版社で雑誌編集に携わり、経営者、俳優、ミュージシャンなど1000名超の著名人を取材。インタビューが下手なことに悩み、カウンセリングを学び始めるや、その意義や奥深さにたちまち魅了され、2005年にカウンセラーに転向。以後、全国の企業等で研修、コンサルティング、カウンセリングを通じ、メンタルヘルス支援・組織活性化支援を行う。幸せに働く人、幸せな職場を増やすことに情熱を傾け、研修・講演実績も含め約1000社・約10万人のメンタルケアに携わってきた。

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