中央アジア「ATMと米ドル」使えない国・使わない国 日が暮れてからトラブると途方に暮れまくる
外国のとんでもないトイレ、各国の国境職員や交通を取り締まる警察官との飽くなき闘い、車の残骸が転がる地雷地帯――。
新著『今夜世界が終わったとしても、ここにはお知らせが来そうにない。』は、リモートワークをしながら世界中を旅する夫婦が、楽園(移住先)を探すため、軽自動車とともに南アフリカを目指す旅の記録です。
放浪して9年、いまだ日本に戻れていない事情とは…
同書から一部を抜粋し、3回にわたってお届けします。
第2回の舞台はキルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタンです。
ATMと米ドル事情
旅先のことは、旅先で知るようにしている。
どんなに些細なことでも、現地で、ああ、そうだったのかとカラダで知ったほうがいい。ときとして驚きがあり、味わいがある。
また、この手の無謀な旅は、事前に調べれば調べるほど不安になってやめたくなるから、“知らぬが仏”がいい。“知らぬと仏”になるかもしれんけど。
現金は、旅先のATMに日本の銀行のカードを入れて、現地のお金を下ろしている。 キリル文字が書かれたロシアのATMに日本語のカードを入れても、ちゃんとルーブルが出てくる。日本円は出てこない。マシンはボクらより頭がいいのだ。
シベリアのクラスノヤルスクという町で、一度だけ、ルーブルどころかカードも返さなかった頭の悪いATMがあったけれど、おかげで大切なことを教わった。
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