江戸時代の「相場の神様」本間宗久に学ぶこと 「連戦連勝の相場師」を超えた哲学者だった

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ここから先はおなじみの競馬コーナーだ。

6月23日の日曜日は上半期を締めくくるG1レース、宝塚記念が行われる。冬の有馬記念と並び、JRAが夏のボーナスに狙いを定めて作ったグランプリレースだ。

昨年はイクイノックスがさすがの強さを見せつけたが、過去にさかのぼると1番人気はあまり来ていない。むしろ2018年のミッキーロケット、2015年のラブリーデイのように、「伏兵が初めてのG1奪取」となるケースが目立つ。

しかも阪神競馬場が改装工事中につき、今年は京都競馬場で行われる。その京都競馬場はこの週末が10週目で、しかも雨予報である。馬場は荒れるとみておかねばならない。

ここは重馬場を苦にしない5歳馬、プラダリアに狙いを定める。ディープインパクト産駒で、京都ではG2レースを2戦2勝。とくに今年2月の京都記念では、G1馬のべラジオオペラに先着しているのに、なぜか人気薄である。

ところで、今年上半期に行われた11回のG1レースでは、順に藤岡佑介(フェブラリーステークス)、坂井瑠星(高松宮記念)、横山和生(大阪杯)、ジョアン・モレイラ(桜花賞)、戸崎圭太(皐月賞)、菱田裕二(春の天皇賞)、川田将雅(NHKマイルカップ)、津村明秀(ヴィクトリアマイル)、クリストフ・ルメール(オークス)、横山典弘(ダービー)、そしてジェームズ・マクドナルド(安田記念)が勝利ジョッキーになっている。見事に誰も重なっておらず、こういう年も珍しい。

宝塚記念はグランプリ男が騎乗する「あの馬」が本命

となると宝塚記念では、「上半期にまだ勝っていない有力ジョッキー」を探したくなる。するとドウデュース(武豊)、ソールオリエンス(横山武史)、シュトルーヴェ(ダミアン・レーン)に目が向くが、忘れちゃいけない。プラダリアには「宝塚記念3勝」のグランプリ男、池添謙一が騎乗するのである。狙うならこちらでしょう。

プラダリアの単勝、プラス3連複の軸にして上位人気に流してみたい。夏休み資金をグレードアップできるんじゃないだろうか。

※ 次回の筆者は小幡績・慶應義塾大学院教授で、掲載は6月29日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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