(第12回)国力と企業の強さは関係するのか?

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こうしたことが言われるのは、日本の企業が政府の施策に依存するようになったからだ。1990年代の後半以降、日本の製造業は一貫して円安を求めた。それによって国際的な価格競争力を高め、輸出を増大させることを願ったのである。内需が減少するので、活路は外需に求めるしかないと考えられたのだ。

政府はその要求に応えて、金融緩和・円安政策を行った。小泉政権下の03年には大規模な為替介入が行われ、経済政策のバイアスは非常に顕著になった。しかし、この路線は経済危機によって破綻した。

経済危機後は、製造業に対して、より直接的な政府支援が行われた。まず雇用調整助成金によって、企業が抱える過剰労働者に対する手当が支給された。これは、輸出の急減によって生産削減に追い込まれた自動車メーカーを主たる対象として行われた施策だ。申請件数で愛知県が突出していることが、それを示している。

さらに、政府による直接的な購入助成策(エコカー減税)が行われた。製造業の製品に対してこのような露骨な補助がなされたのは、戦後の日本で初めてのことである。

こうした直接的援助が行われるようになったのは、製造業が国の庇護なしには生き延びられない産業になったことを意味する。政府による特定産業延命策は、戦後の日本において農業に対して行われてきた政策だ。いまや、製造業がそのようになった。だから、右に述べたのは、「製造業の農業化」としか言いようのない事態である。

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