(第12回)国力と企業の強さは関係するのか?

この点が日本との違いである。東証株価指数(TOPIX)は700台だが、これはリーマンショック直前の1200台より約4割低い。07年7月ごろの1700台に比べれば、半分以下の水準でしかないのである。

アメリカの「強い産業」の代表がIT分野であり、その代表企業がアップルやグーグルだ。その2社だけでなく、アメリカのIT関連企業には強い企業がいくつも存在する。

こうした状況を見ていると、国の強さと産業や企業の強さが、あまり関係しないようになったと感じる。「国家と企業の乖離現象」が生じているのである。グローバル化した世界において、これはとりわけ奇異な現象ではないのかもしれない。

アップルやグーグルは、為替レートがどうなっても、大きな影響を受けない。仮に金融引き締めが行われても問題ない。実際、これらの企業が政府に経済対策を要請したという話を聞いたことがない。

「農業化」した日本の製造業

この状況は、日本の企業と非常に対照的だ。日本の経営者は、日本経済が悪化するのは政府に成長戦略がないからだと言う。企業業績が低迷するのは円高のためであり、日本の法人税率が高いためであり、TPP(環太平洋経済連携協定)が進展しないためであるという。

政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 財新
  • 今見るべきネット配信番組
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT