周りから「魅力的」と思われる人が日々している事 好かれたいと思うほど嫌われてしまう禅的理由

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マルチタスクのデメリットは、仕事ごとに頭を切り替える必要があり、ロスが生じることです。集中して仕事をしているとき、他の用事で一時中断したら、元のペースに戻るのに苦労したという経験はないでしょうか。マルチタスクはそんな切り替えロスを何度も繰り返すことになります。

“できる人”は、それをよく知っています。

一度にできることは1つきり

「喫茶喫飯」(きっさきっぱん)という禅語があります。お茶を飲むときは飲むことに集中し、ご飯のときは食べることだけに集中しなさい、という意味です。

「今」に集中することが禅の教えの原点です。

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一度にできることは1つきりなのですから、それに無我夢中で取り組むのです。

たとえば、集中して仕事をしなければならないときに、「週末の友人との食事はどこへ行こうか」、「何の映画を観ようか」と考えてしまえば、肝心の仕事がおろそかになります。

仕事でミスを犯してしまうかもしれません。あげくに、スマホでグルメ情報の検索を始めてしまうようでは、ビジネスパーソン失格です。

あるいは、週末に趣味を楽しんでいるとき、「月曜の会議が憂うつだなぁ」などと考えれば、まったく楽しめません。

仕事でも遊びでも、没頭すれば充実感が増します。仕事の時間は「仕事人になりきる」、遊ぶ時間は「遊び人になりきる」──これがタイパのよい時間の使い方です。

枡野 俊明 「禅の庭」庭園デザイナー、僧侶

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ますの しゅんみょう / Shunmyo Masuno

1953年、神奈川県生まれ。大学卒業後、大本山總持寺で修行。禅の思想と日本の伝統文化に根ざした「禅の庭」の創作活動を行い、国内外から高い評価を得る。芸術選奨文部大臣(当時)新人賞を庭園デザイナーとして初受賞。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章。2006年、『ニューズウィーク』誌日本版にて「世界が尊敬する日本人100人」に選出。主な作品はカナダ大使館庭園、セルリアンタワー東急ホテル庭園「閑坐庭」、ベルリン日本庭園「融水苑」など多数。曹洞宗徳雄山建功寺住職、多摩美術大学環境デザイン学科教授。著書に『心配事の9割は起こらない』『仕事も人間関係もうまくいく放っておく力』(以上、三笠書房)など。

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