二千円台で宿泊「カプセルホテル」安さ以外の魅力 おしゃれで清潔、睡眠解析も…いつの間にか超進化

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渡邊氏はこの睡眠解析サービスも、ナインアワーズのホスピタリティのひとつだと話す。

「滞在時間で最も長い睡眠に寄り添って様子を見ているようなもので、宿泊後、健康に有用なアプローチも行う。それは大きなホスピタリティと言えるのではないでしょうか」

コンセプトに沿った3つの行為に機能を特化

これらナインアワーズの特徴の根本にあるのが、前述したブランドコンセプト「1h(汗を洗い流す)+7h(眠る)+1h(身支度)」だ。ホテルの機能はそこに特化して設計されている。

たとえば「汗を洗い流す」では、途切れない柱状の湯が身体を流れることで、湯船につかっているようなリラックス感が得られるシャワーを採用。高品質のノンシリコンシャンプー、コンディショナー、ボディソープも設置し、女性向けにクレンジングや化粧水も販売している。

ナインアワーズ
『ナインアワーズ浜松町』のシャワースペース(写真:ナインアワーズ提供)

「眠る」については、睡眠解析レポートにプラスして、眠りやすい環境も追求する。まずマットは、繊維メーカーとマットレスメーカーが共同開発したオリジナルで、通気性がよく寝返りがうちやすい。枕も寝返りが打ちやすく、しっかりと首を支えるやわらかさと形を追求している。照明器具も、好みの明るさに自在に調節できる。

睡眠のゆりかごとなるカプセルは高さ1.2m、幅1.2m、奥行2.5mと従来品より2割広く、閉塞感の少ないタイプだ。さらに2020年にメーカーと共同で新モデルも開発。開口部分にハッチ型ドアを取り付け、静音効果を高めた。これに伴い、クリーンな換気と個別の温湿度管理も実現した。

ナインアワーズ
カプセルの内部。角のないフォルムで圧迫感は感じられない(写真:ナインアワーズ提供)

最後の「身支度」では、出入りがスムーズで、出発まで充実した時間を過ごせる機能に特化する。たとえば、かさばる荷物は専用ロッカーに。ロッカー内には、館内着、使い捨てスリッパ、歯ブラシが用意されている。

また、カプセルで寝る時間以外はラウンジでくつろいだり、設置されたワークデスクで仕事や勉強も可能だ。一部には半個室のワークデスクも用意されており、WEB会議やオンラインミーティングに参加もできる。重ねて、カフェを併設する3ホテルではスペシャリティコーヒーも味わえる。

出入りについても、女性専用の『ナインアワーズウーマン新宿』をはじめ3ホテルはフロントを廃止してスマートチェックインを導入。カードキーに印刷したQRコードがエレベーターキー、ロッカーキーとして使える仕様になっている。

ナインアワーズ
『ナインアワーズ名古屋駅』は1階にカフェを併設。東京・神保町のコーヒーロースター『GLITCH』のドリップコーヒーやラテを提供している(写真:ナインアワーズ提供)
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