喫緊の課題は、海外でカプセルホテルをどのようにデザインするのかだ。視察に訪れると、日本のカプセルの見た目だけを真似しているホテルはあれど、オペレーションなどがかなり杜撰だという。
しかし、日本の本物を単純に持っていくだけでいいのかというと、それも間違いかもしれない。過去には、カリフォルニアロールが爆発的に流行った事例もある。現地のパートナーと密接にコミュニケーションをとりながら、国によりカスタマイズをしていく必要があると見ている。また経営面では、2年後にグロース市場での上場準備も整えているそうだ。
早すぎない「先見の明」が今後のキモ
取材最後に、今後も右肩上がりを続けていくために必要なことはなにかと渡邊氏に尋ねると、「他より半歩、約2年ほど新しい事業を展開していくことではないでしょうか」という答えが返ってきた。
同社では2017年、他に先駆けてサウナやスマートチェックイン、QRコードキーを提案した実績がある。この「先見の明」こそがナインアワーズに欠かせないものだというのだ。
飽きさせず、強烈な先進性までとはいかなくても、常に2年早いアイデアを取り入れる。それより早すぎても、遅すぎても失敗する。今は集客できているデザイン性も睡眠解析も、5年、10年したら当たり前になっている可能性が高いだろう。
コロナ禍を乗り越えて、拡大を続けるナインアワーズ。カプセルホテル業界を牽引し、ビジネスの在り方や儲けの仕組みを変えていく存在になるだろうと、強く感じさせられた取材だった。
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