「虚偽だった性被害告白騒動」草津町長のあれから "加害者"から"被害者"となった4年半の軌跡

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当時、机と椅子の間が35センチあって今より少し広くなっていたのですが、そこでどうやって押し倒したのかと新井氏に聞いたら説明できないわけです。新井氏は『町長が模様替えをして間取りを変えてしまったから、この写真では説明がつかない』と言いました。でも模様替えなどしていません。

男と女の関係はどこまでいっても嘘か本当かわかりません。だけど、今回は必ずどちらかが刑事訴追を受けるはずだから新井氏に私を訴えなさいと言いました。ぜひ訴えてくれと。そしたら私は虚偽告訴罪で訴え返すと言ったんです。

普段、町長室のドアは開けっぱなしになっているという(写真:弁護士ドットコム編集部)

新井氏の告訴で捜査が進展

ーー新井氏が2021年12月に黒岩町長を強制わいせつ罪で告訴したことを受けて、黒岩町長も新井氏を虚偽告訴罪で告訴しました。

新井氏の告訴が大きなきっかけになりました。検察庁が一気に動いてくれたんです。私はそれまで刑事事件としては名誉毀損罪だけで訴えていたのですが、新井氏が告訴したことで新たに虚偽告訴罪としても訴えました。

確実に有罪にできる証拠がないと起訴することはすごく難しいので、それまで検察は黙って見ていたのだと思います。新井氏の告訴のほうは受理して数日後に不起訴にし、私の告訴に関して捜査に入れたのだと思います。

ある時、検察から『(新井氏が2015年1月8日にとっていた)録音テープを抑えました』と電話がきました。新井氏は当初、録音テープのうちの15分程度をネットで公開していましたが、検察が新井氏のパソコンを押収して録音全体を復元すると約1時間分ありました。

だいぶ前のことだったので私は当時のやり取りをよく覚えていませんでしたが、テープの中身は普通の会話、世間話でした。本当に私が押し倒すなどしていたら大きな音が入っているはずなので、検察官は新井氏の話が嘘だとわかったのだと思います。それで新井氏は名誉毀損罪と虚偽告訴罪で起訴されました。

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