東大生語る「模試軽視する受験生」の恐ろしい末路 大事な本番で実力を発揮できずに落ちることも

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さきほど、受験生の多くは「模試を受けるのが億劫だ」という話をしました。しかし、それはきっと、シンプルに「自分の実力を知るのが怖いから」なのではないかと思います。    

僕は昔「模試の途中で諦める人は落ちる」と、高校時代の恩師である担任の先生に指導された記憶があります。どういうことなのか聞いてみると、以下のような話をしてくれました。

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「受験生の中には、模試を受けている途中で、難しい問題を見て『今回はダメだな』と考えてしまい、途中で『もういいや』と思って、最後まで点数を狙わない学生がいる。こういう学生は落ちるんだ!」と。

さて、自分が教える側になってみてよくわかることなのですが、恩師の言うとおり、確かに勝負の途中で諦めてしまう受験生というのは多いです。

模試の途中なのに退出してしまう子もいますし、そこまでしなかったとしても、途中でうまくいかなくて「今回は無理だな、この1問だけ解こう」と気持ちが揺らいでしまう学生も多いです。

試験本番で本気で挑めなくなる

こういう姿勢で模試を受けていると、試験本番になったときにも、困る場合が多いです。

1問うまくいかない問題があったとしても、合格を勝ち取りたいのならば、本番で足掻いて点数を取りにいったほうがいいですよね。

でも、練習で途中で投げてしまっていたら、肝心なときに本気で挑めないのです。本来は、「どうしよう! 解けない! でも、それでも1点でも多く点数を取らなくちゃ!」と足掻いて、最後の瞬間まで頑張ったほうがよいのです。

そうしたときに、「火事場の馬鹿力」のように、自分でも知らなかったパワーを発揮できることもあります。模試の途中で諦めるのが当たり前で、自分の実力を測られるのが怖いと思っていると、そのような自分が秘めているパワーを知らないまま、試験会場に行くことになってしまうのです。

逆に、合格をつかむ受験生は、模試にも本気で取り組みます。そこで難しい問題にぶち当たったり、困ったり苦しんだりするわけですが、その大変さが、成長のきっかけになるわけです。

いかがでしょうか?まずは、「自分の実力を知るのを怖がっている」と認めること。そこから始まると思います。ぜひ、素直にその気持ちを受け入れてみてください!

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西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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