言語化する夫婦の、言語化への道
このご夫婦は、両方が言葉に関わる仕事をしていますし、日本の中では、言語化が得意なほうのご夫婦だと思います。でも、そんなお二人でも、まだうまく言語化できない世界がある。そこを私は興味深く感じました。そして「基本的にはいろいろやってくれて感謝してるし助かってる。でも……」みたいなポイントは、どんな温度感で伝えていいか戸惑う気持ちもわかる気がします。
一方で、アキヒロさんにヤスコさんに対する不満を尋ねると「歩く足音がうるさい」と意外な答え。最近、ヤスコさんは足音を立てる歩き方がマイブームになっていて、これはお子さんたちからも指摘されている部分だそうです。
そんな部分はありつつ、彼らは海外での暮らしも一緒に乗り越えてきた長年のパートナーです。お互いの働き方の変化もずっといちばん近くで見て、サポートしあってきました。
彼らにお互いの好きなところを尋ねると、ヤスコさんはアキヒロさんのことを「頑固だけど、なんだかんだで解決に向かって行動に移してくれる人。自分はすぐには動けないほうだから、そこはすごいと思っている」。アキヒロさんはヤスコさんについて「子どもたちの良き話し相手で、話を聞くのがうまい。自分が話すと、つい子どもに提案するような会話になってしまうから」と言います。
彼らは、5年間、ヤスコさんの両親と同居し、家事育児をサポートしてもらっていた時期がありました。夫婦ふたりでの家事育児分担については、きっとまだ試行錯誤の段階。言語化する夫婦の、言語化への道はきっとこれからも続くのでしょう。
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