業界騒然「豆腐バー」異例のヒットになった道筋 創業52年のメーカーが新基軸を開発できた理由

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豆腐バー
「バジルソルト風味」や「焦がし醤油」などさまざまな風味がある豆腐バー(撮影:今井 康一)

コンビニやスーパーで見かけるスティック型の「豆腐バー」。昆布やバジル風味など味のバリエーションの豊かさや、片手で気軽に食べられるという斬新なアイデアが受け、2020年11月に発売以降、今年4月までに6400万本を販売したヒット商品だ。

開発したのは、スーパーでもお馴染みの豆腐の「大山阿夫利」や油揚げの「昔あげ」を手がける創業50余年のアサヒコ。豆腐バーの開発を先導した池田未央社長は今やメディアに引っ張りだこだが、本稿では改めてアサヒコが豆腐バーを開発できた理由を考えてみたい。

「業界初」の技術や発想が多い

1つ目の理由は、アサヒコが豆腐メーカーのパイオニアで高い技術力を持っていたことだ。同社の前身は1972年、埼玉県で西友が西武化学工業肥料部と協力し設立した朝日食品だ。スーパーが次々にできた時代で、品質が安定した豆腐を大量に卸す必要が生まれていた。

実は、朝日食品は業界初が多い。まず賞味期限が長い充填豆腐を開発し、1999年には手のひらサイズの2連豆腐を考案し大ヒットさせる。2000年には無菌システムなどを使い、賞味期限60日の豆腐を発売。こうした技術力があるからこそ、未知の領域に踏み込むことができたのだろう。

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